道の概要
鷲羽山は、日本初の国立公園となった瀬戸内海国立公園の代表的な景勝地として知られ、北東側から遠望すると、鷲が羽を広げた様子に似ていることから名付けられたという。海抜133mの山頂は、文豪の徳富蘇峰が「秀でた風景をこの峰に集める」と賞賛して鍾秀峰(しょうしゅうほう)と名付けられている。一方眼下に広がる水島コンビナートは、石油精製・化学、鉄鋼生産、自動車などを基幹に、日本を代表する重化学コンビナートで、美しく光るコンビナートの夜景は、「夜景100選」にも選ばれている。
『鷲羽山スカイライン』は、名勝鷲羽山に向う有料観光道路として、1970年に全線18㎞で開通し1995年に無料開放された。現在は岡山県道393号鷲羽山公園線となった。かつては鷲羽山に向うメイン道路だったが、瀬戸大橋開通で児島ICができたため交通量が激減した。しかし、連続するヘアピンカーブ、アップダウンはどれをとっても走りがいがあり、それが仇になってか週末の暴走行為が増加し周辺住民から苦情が殺到した。さらに、無料化に伴って展望のいい場所の駐車場や施設が閉鎖されたため、観光道路としての魅力はやや薄らいでいる。
スカイライン北側は尾根に向ってS字カーブを登るワインディング、中間地帯は半島の深い山の中を走る山岳ワインディング、南側は半島突端に下る緩やかなカーブと直線が連続する快走路になっている。
スカイラインは、昼も夜も楽しめるが何といっても工場夜景がいい。夜景撮影には水島展望台と児島展望台がお薦めスポットとなっているが、工場地帯により近い撮影したいポイントが北側にはある。残念ながら近くの駐車場は閉鎖され、撮影は比較的広い直線部分にバイクを停車させることになる。駐車スペースの減少は鷲羽山スカイラインの魅力を半減させてしまい残念である。
スカイラインの終点と鷲羽山展望台をつなぐのが県道21号だ。この道は距離は短いがスカイライン顔負けで、鷲羽山展望台から時計廻りに走ると、瀬戸内海を左に、瀬戸大橋がぐんぐん迫ってくる絶景ワインディング道路だ。途中にある瀬戸大橋展望所駐車場は、バイクや車と瀬戸大橋を間近に撮影できるお薦めの場所である。
鷲羽山展望台は岡山県屈指の観光地であり、整備された遊歩道で周辺の散策ができる。鷲羽山山頂から見える瀬戸内海と瀬戸大橋(下津井大橋)は、夜明けから夕暮れまで素晴らしい景色が広がる。空気が澄む秋や海霧の中に浮かぶ瀬戸大橋の景色も絶景だ。遊歩道をそのまま進むと瀬戸大橋に最も近い場所からの撮影が可能だ。
お薦めのシーズン
- 青空の輝く夏から秋。
周辺立ち寄りポイント
鷲羽山展望台 標高133mの山頂「鍾秀峰(しょうしゅうほう)」から、大小50余りの多島美と雄大な瀬戸大橋の姿を楽しむことができる。
王子が岳 岡山県では屈指の瀬戸内海眺望ポイント。ニコニコ岩など花崗岩の巨岩、奇岩が数多くの造形美を造る標高234.5mの山。海岸から登っても山頂駐車場でもかまわない。瀬戸大橋に沈む夕陽も素晴らしい。
渋川海岸 岡山県NO1の白砂青松の海岸線は約1キロメートルの長さを誇り、「日本の渚百選」「快水浴場百選」にも選ばれている美しい海岸です。海岸線の道路が素晴らしい。夏は混雑するので春か秋がお薦め。