道の概要
八ヶ岳連峰のやや北側を横断して走る国道299号は通称メルヘン街道と呼ばれる。長野県茅野市から佐久穂町までほぼ全線がタイトコーナーで構成されているので運転好きにはたまらない道路である。
蓼科側からは、ヘアピンカーブで別荘街を過ぎてから、景色では日向木場展望台周辺を除いてあまり展望が開けている場所はないが、白樺とカラマツの豊かな森林の間を走り抜ける爽快さは格別である。
麦草峠は標高2127mで、志賀草津道路の渋峠についで国道では日本で2番目に高い場所だが、一般的な峠というイメージではなく、高原状の地形をほぼ等高線上に走り抜ける。八ヶ岳連峰の縦走の拠点で、北八ヶ岳の縞枯山~坪庭方面は人気のトレッキングコースにもなっている。
峠を越えて佐久方面にはいると、観光地として有名な白駒池がある。紅葉の美しさは格別で混雑覚悟で一度は見ておきたい。白樺林が有名な八千穂高原を通過し再び道路はタイトコーナーに。レストハウスふるさとで分岐し、こちらも快走路の県道480号を走れば小海リエックススキー場や松原湖方面へ向う。メルヘン街道はそのまま連続するタイトコーナーを下って八千穂に到着する。
中部横断自動車道の建設で国道299号に八千穂ICから直接はいれるようになった。首都圏からのアクセスが格段に良くなり、メルヘン街道~ビーナスライン~八ヶ岳高原道路などを快適にツーリングできるようになった。
お薦めのシーズン
- 5月の新緑からと紅葉の10月中旬。 ※紅葉シーズンの白駒池周辺は渋滞する。
周辺立ち寄りポイント
◆白駒池・高見石
標高2100m以上の湖としては日本最大の天然湖で、国道299号線沿いの駐車場から歩いて約15分程度で白駒の池まで行ける。紅葉のうつくしさも素晴らしく秋は大混雑する。高見石は、さらに40分ほど登ったところにある高見石小屋裏にある大きな岩。ここから見る白駒池は素晴らしい。
◆御射鹿池
日本を代表する画家、東山魁夷氏の作品《緑響く》のモチーフになったことでも知られる御射鹿池。標高1500mの山中にあるこの池は、水面に背景の風景が映り込む風景が美しく、特に早朝がお薦め。池は天然池ではなく農業用のため池である。
◆八千穂高原
他の高原に比べるとまだメジャーではないが、約200ヘクタールに及ぶ白樺林があり、「東洋一」と言われ、秋の白樺やカラマツの紅葉は素晴らしい。
◆稲子湯
八ヶ岳の登山口にある温泉宿。映画の「岳」のロケに使われ、山小屋のような雰囲気がある。「二酸化炭素硫黄冷鉱泉」という、なかなか巡り会えない泉質で日帰り入浴も可能。