運転免許を持たず、移動手段の選択肢が限られる人にとって、交通ルールやマナーを学ぶ機会はあまりないと言える。
ヤマハ発動機販売株式会社は、警察や関連団体と協力・連携をして、電動アシスト自転車の「安全運転講習会」を各地で開催している。講習会では基本的な交通ルールの解説から行われるため、免許を持っていない人、また運転免許を返納し十数年ぶりに自転車ライフを再開する人にとって安心な内容となっている。
近年、電動アシスト自転車の国内需要は年を追うごとに伸長を続けているが、通常の自転車と違って「電動アシスト」が搭載されている分、速度域は変わってくるものだ。
「転ばぬ先の杖」ではないが、日頃の交通ルールやマナーの再確認のために、一度受講を検討してはいかがだろう。
拡大期の今こそ、乗りものメーカーらしい安全運転教育を
自転車の基本的な交通ルールを学び直し
「自転車に乗るときの基本的な交通ルールも知らずに、これまで毎日使っていました。私が知っているつもりになっていたのは、自動車に関する交通ルールだけだったということに気づきました」
ヤマハ発動機販売(株)では、警察や関連する各種団体との協力・連携により、電動アシスト自転車の正しい乗り方や扱い方を指導する安全運転講習会を各地で開いている。そうした会場で参加者の皆さんからよく聞くのは冒頭のような感想である。交差点での正しい右折の方法や歩道走行の年齢制限等の知識や認識が希薄だったばかりに、「いままで間違った運転をしてしまっていた」という方が少なくない。
こうした現状に、本年度の春の交通安全週間の重点項目には、「自転車の交通ルール遵守の徹底と安全確保」が掲げられた。
「自動車やオートバイと違って、運転免許を必要としない自転車は、ルールやマナーを学ぶ機会がじつはあまりないのが実情です」と話すのは、ヤマハ発動機販売(株)安全普及推進本部の宮本義信さん。「ですから当社の安全運転講習会では、まず基本的な交通ルールの解説から、丁寧にじっくりと進めるようにしています」と続ける。
使用する人びとや用途はさらに拡大
電動アシスト自転車の国内需要は、毎年8%前後の伸長を続け、わずか10年間で約2倍にまで膨らんだ。その内訳もシニア層から子育て世代のファミリー層、買物や通勤・通学など、使用する人びとや用途が拡がっています。さらに自動車免許を自主返納した高齢者の代替移動手段や中高生の通学、また成長中のe-Bikeによるスポーツ&レジャー領域など、新たな需要も芽生え始めている。
「だからこそ、講習会などの安全運転普及活動がますます重要になってくると認識しています。たとえば原付バイクの需要が拡大した1980年代には交通事故増加の傾向が見られました。そうした過去の経験値も踏まえながら、電動アシスト自転車をお使いいただく人びとに向けた交通教育をあらためて着実に進めていきたいと考えています」と、宮本さん。
ヤマハでは、ユーザーに「正しく」「安全に」「楽しく」「役立つ」ようにヤマハ発動機製品を使ってもらうため、世界各地で安全運転普及活動「ヤマハ・ライディング・アカデミー(YRA)」を展開している。電動アシスト自転車の安全運転講習会でも、そうした活動で培った豊富な人材やノウハウが活かされている。
「ヤマハ発動機は、より良い製品をつくると同時に、混合交通における安全運転教育を半世紀以上にわたって積み重ねてきました。乗りものメーカーとして、安全運転教育も高品質であり続けたいと思います」(宮本さん)
リリース提供元:ヤマハ発動機株式会社