夏のライダーの装いといえばメッシュジャケットを思い浮かべる人が多いのではないだろうか?毎年バイク用品メーカーから魅力的な製品がリリースされている。
だがメッシュジャケットの下に着用するインナーが綿100%だと、汗をかいた時にべたつきやすく蒸れやすいので機能的な製品を選びたいところだ。
今季ワークマンのラインナップ中でお勧めのインナー3ジャンル、12製品をチョイスしたのでご紹介したい。
なお製品の写真はできるだけ店舗に並んでいる姿で撮影してみたので、気になる製品があった人は探す際に参考にして頂きたい。
接触冷感、UVカット系
真夏にツーリングに出かけると半そでライダーに出会うことがある、服装は自由なのでごちゃごちゃ言うつもりはないが、長時間強い日差しの中を走行していると日焼けどころか火傷をする危険性がある。
また長袖は暑いイメージがあるかもしれないが、近年では接触冷感生地を採用した製品が増加しており半袖よりも涼しかったり、吸水速乾性に優れ蒸れにくい製品も存在する。
真夏に屋外で働くワーカー向け製品を手掛けるワークマンだからこそ、日差しを下げるUVカットと接触冷感機能、吸水速乾性に優れた製品は多い。
ZERO DRY NEO 遮熱-5度 トレッキング 長袖ハーフジップ
吸水速乾性に優れたZERO DRY NEOという生地を採用した製品で、肌表面には水分を吸水しない素材を採用し速乾性に優れた表地に吸い上げる事で蒸れずに常にドライな着心地をキープすることが出来る。
ワーカーの使い勝手も考慮し、脇部分には立体裁断を採用することで腕を上げやすくしており、左脇部分にはファスナーポケットも配しているので、大汗をかいた時には開けることで蒸れを開放することができる。
遮熱-5度冷感クライミング 長袖Tシャツ
吸水速乾性に優れた生地を採用しつつ、脇部分には通気性に優れたメッシュを採用することで衣服内をドライに保ちつつ、遮熱効果に優れた糸を採用することで太陽光の熱線を反射している。
胸部分にはポケットを配しているが、糸で縫うのではなく、熱圧着することでごわつかない配慮をしており、走行中に落としたくない物を入れておくにも便利だ。
遮熱-5度冷感 長袖クルーネック
遮熱・吸水速乾性に優れているのは他の商品同様だが、こちらは接触冷感性を高めるために細身シルエットを採用しており、サイズもSサイズから幅広く展開している。
他の製品と比べてデザインや機能はシンプルだが980円という価格は魅力的と言える。
耐久冷感CODURA 20倍タフ 長袖ミドルネック
今回紹介する製品中で紫外線カット率が一番高い99.5%を実現しつつ、生地にCODURAナイロンを採用しているので摩耗に強く万が一の際には多少の安心材料になるだろう。
こちらも接触冷感性があり、体に密着するコンプレッションウエアなのでサイズアップで着用したとしてもボディラインが出てしまうため重ね着するのをお勧めしたい。
XYLITOL アイスプリント遮熱 長袖ミドルネック
肌にあたる部分にキシリトールプリントを施すことで汗をかいた際に冷却効果をもたらし、吸水速乾性に優れ、脇部分にメッシュを採用することで涼しさという点ではトップクラスの製品がこちらだ。
背中には反射材付きでシルエットはタイト、キシリトールプリントの恩恵を得るためにピッタリのサイズを選んでおきたいところだ。
COOL CORE冷感 長袖ミドルネック
汗を吸ってすぐに乾く吸水速乾性に優れるのと同時に、気化する際に冷却する素材COOL COREを採用。吸水速乾性に優れる一般的な素材に比べて生地の表面温度は-10度を実現している。
こちらは接触冷感ではなく、気化熱を利用した製品なのでピッタリで着用する必要はない。シルエットは細めなのでボディラインを出したくない人は1サイズ、2サイズアップが良いだろう。
重ね着用
すでにご紹介した製品で接触冷感機能を備えた製品はスリム、もしくはコンプレッションシルエットとなりボディラインがくっきり出てしまう。
筆者のようにアラフォーになると腹の周りに浮き輪のようについた肉がなかなか落ちないので、目立たせなくない・・・という方は半そでのTシャツを重ね着するのをお勧めしたい。
水陸両用撥水パッカブル半そでTシャツ
サイズは3サイズ展開となっているが、ゆったりシルエットなので重ね着するのに使いやすく、高撥水加工が施されているので汚れがつきにくく、水をしっかり弾いてくれる。
胸のポケットにコンパクトに収納可能なパッカブル仕様となり、裾右側あるファスナーを開けると風を取り込みやすくなるのもポイント。
CODURA半袖ワークシャツ
摩耗性に優れたCODURAナイロンを採用したワークシャツで、ラインナップしているカラーもシックなので重ね着がしやすく、立地裁断パターンとストレッチ採用で動きやすい。
両胸にポケットを備えるが右胸のポケットはファスナー付きなので走行中にも使いやすいのがポイント。
メリノウール系
ウールというと暑いイメージがあるかもしれないが、メリノウールは調湿効果を備えていて肌を常にドライに保つことが出来ます。
また汗に含まれる脂肪や塩分は雑菌の繁殖を促しますが、メリノウールは雑菌が繁殖しにくい性質を持っているので匂いがつきにくいのもポイント。今回は半そでタイプをチョイスしたので重ね着にもお勧めです。
メリノウールMIX3Dポケット 半そでTシャツ
ポリエステルとメリノウールの混紡生地を採用し、胸部分にはナイロン生地を使ったファスナー付きで収納力に優れた立体ポケットを採用しています。
ポケット下部にはDリングがついているので、カラビナなどをかけておくことが出来ます。
メリノウールMIXワッフル 半そでTシャツ
凹凸があるワッフル生地を採用し肌にあたる面積を減らしつつ、肌面には水分を含まない素材を採用することでドライな状態を保つことができる。
ゆったりとしたシルエットで袖の丈も少々長め。ストレッチ性に優れ軽量なので重ね着に使うのにも最適な一着。胸のポケットはファスナーやボタンが付いていないので、走行中に物を入れていくのはお勧めできない。
Spring Merino 半袖丸首シャツ
ポリエステルとメリノウール50%ずつの混紡素材を採用したTシャツで調湿性に優れているので、接触冷感などで体が冷えすぎると感じてしまう人におススメ。
体感としては熱すぎず、寒すぎずを保つことが出来るので万能の一着といえる。
Spring Merino ボクサーパンツ
上半身に着用するインナーを紹介してきたが、最後にメリノウールを採用したボクサーパンツをご紹介しておきたい。
真夏のライディングでは車種によってはエンジン熱との戦いになるはずだ。その際に一般的な綿のパンツを履いていたら蒸れてしまうが、メリノウールなら蒸れにくい。
特にエンジン熱に悩まされているライダーには追加でゲットして頂きたい製品の一つだ。
ケース別筆者のおすすめ
メッシュジャケットのインナーとして着用する場合には、休憩でジャケットを脱ぐことも想定されるので、スリム、コンプレッションシルエットはお勧めできない。したがってZERO DRY NEO 遮熱-5度 トレッキング 長袖ハーフジップもしくは、遮熱-5度冷感クライミング 長袖Tシャツがお勧め。
長袖Tシャツ+Tシャツコーデの場合には引き裂き強度に優れ紫外線カット率の高い耐久冷感CODURA 20倍タフ 長袖ミドルネックを着用した上にCODURA半袖ワークシャツを着用してCODURAオンCODURAもお勧めだし、シルエットがゆったりの水陸両用撥水パッカブル半そでTシャツを重ねてもいいだろう。
文章・写真:相京雅行