こんにちは、二輪ジャーナリストの相京です。
あなたは「小鹿野町(おがのまち)」をご存じでしょうか?
ツーリングスポットとしても有名な秩父郡にある町で、ジェントルライダーを熱烈歓迎してくれる街なのです。
少し話はそれて、僕の実家は静岡県伊東市。
観光業に支えられている街なのですが、コロナで観光客が激減。
高齢の両親に孫の顔を見せるために定期的に帰郷していますが、徐々に閉店している店が増えています。
コロナ禍で自粛しなければいけないのは当たり前ですが、職をなくして生活保護を受ける方も増加。
そこでモトメガネ運営会社の社長に、
「僕の実家がある町も瀕死です!バイク2、3台で出かけて空いているお店でご飯食べたり、観光して帰ってくるぐらいだったら、感染リスクも低いと思う!観光産業で働く人たちのためにモトメガネでもツーリング記事を作りたい!」
直談判したところ、、、
「相京さん、わかりました。スタッフに言って手配します!」
力強い支援を頂き、オートバイで町おこしをしている団体「ウエルカムライダーズおがの」副会長、加藤さんをご紹介頂いたというわけ。
今回はウエルカムライダーおがの副会長、加藤さんの案内で小鹿野町を徹底的に遊びつくします!
ただ、僕だと絵面が悪いのでyoutube、インスタグラムを主戦場に活躍するバイク女子、rurikoちゃんと一緒に行ってきました!
小鹿野町ってどこにあるの?アクセスは?
東京からだと関越自動車道練馬I.C.から花園I.C.皆野寄居バイパスを経由して120kmぐらい。
高速料金は関越自動車道練馬I.C.から花園ICまでが1550円。皆野寄居バイパスが320円。
僕の自宅、神奈川県川崎市からは2時間半ぐらい、関越自動車道練馬I.C.にのるまでが1時間、高速道路が1時間、残りの下道と有料道路が30分という感じでした。
遠すぎないのでツーリングルートとしては初心者でも安心です。
小鹿野町の気温は?服装に注意して!
小鹿野町は山間にある盆地なので、夏場はむしろ東京より熱くなることもあるそう。
ただ周りは山に囲まれていて少し走ると急に気温が下がることもあるため、都心で快適な服装で行くと肌寒いかも。
また朝晩は3度~5度ぐらい東京よりも冷え込むとのことでした。
ワークマンアンバサダーでもある僕とruikoちゃん。ロケ後の帰宅時にはイージスのオーバーパンツを着用して帰りました。
関越自動車道三芳PAで待ち合わせ
待ち合わせ場所は目的地に向かう途中のパーキングエリアが便利。
三芳パーキングエリアにはガソリンスタンドやベーカリー、スターバックスがあるので先についても暇しません。
僕よりも先に到着していたrurikoちゃんは美味しそうなホットドリンクを飲んでいました。
ツーリング企画で一緒に走るのは初めてなので、インカムのペアリング。
今回は僕がインカムを所有していないので、パークアップ編集部にお願いしてサインハウスさんのビーコムをお借りしました。
人と話しながら走っていると高速道路走行も飽きません!気の合う仲間とのツーリングならインカム必須ですね!
旅の記録を残すためにライダーススクエア(スマホアプリ)を起動して走行スタートです!
ツーリングの思い出を記録するアプリ、ライダーススクエアって?
ライダーススクエアは、携帯電話のGPS機能を使ってバイクで走行したルートや撮影した写真の位置情報を記録できるスマホ用のアプリ。
記録した旅の記録は他のユーザーとシェアしたり、見返したりすることができます。
今回は僕とrurikoちゃんのアカウントで旅の記録を残しました。
モトメガネの記事、rurikoちゃんのyoutube、そしてライダーススクエアと全方位で小鹿野町の魅力をお伝えします。
バイク神社として有名な小鹿神社
バイク神社というと、全国色々な場所にありますが秩父では小鹿神社が有名です。
小鹿野町にあるので「おがじんじゃ」と読んでしまいがちですが、「おしかじんじゃ」が正しいそう。
あ、小鹿野神社でもありませんよ!
ライダーの間では有名な神社ですが、静かでこじんまりとしています。
駐車、駐輪スペースは広いですが、地面が砂利なので怖い人は手前でバイクから降りて押した方が良いかも。
rurikoちゃんも「砂利!砂利です!」と大騒ぎ。林道を走る動画とか撮影してたはずだけどなぁ。
小鹿神社ではバイク交通安全祈願もお願いできます。
秩父ではバイク神社として有名なこともあり、転倒防止お守りも売られていました。
町が頑張ってライダーを誘致した結果、参拝客が増えているらしく神社から町に寄付金がでてるんだとか。
お互いの活動を支えあうのって良いですね♪
神社から徒歩2分 おがの鹿公園
小鹿神社は知っていても隣接しているおがの鹿公園を知っている人は少ないはず。
神社にバイクを停車して徒歩2分の場所にあります。
公園内には沢山の鹿が飼育されており50円で餌を買う事もできます。
カトウヤ洋品店B館
今回の案内人、加藤さんのお店。
ちなみにB館は「Beat、Beyond、Bike」です!とのこと。
害獣として駆除される鹿の革を使った小物やウエルカムライダーおがのグッズが販売されています。
お店の前に停まっていた赤いハンターカブは加藤さんの愛車なんだそう。
店の奥にはテーブルと椅子がおいてあり、県内外からライダーが集まり談笑していくんだとか。
内緒だけどライダーが来ると嬉しくてコーヒーをふるまっちゃいますとのことでした。
すいません、記事で紹介しちゃったので、もう「内緒」じゃないです。
お店の前には充分に駐輪スペースがあります。コンクリートなので安心♪
モトグリーンカフェ(ライダースカフェ)
ロケ日は金曜日だったため、残念ながら休業日でした。
コロナの影響で営業日や時間は変更される可能性がありそうですが、基本的には土日月火水の10時から16時のようです。
お休みなのに紹介させて頂いたのは、とにかく建物が映える!と思ったから。
到着してみたらバイク駐輪場の広さに驚き!
そしてやっぱり小鹿野に古くからあった蔵を改装して作ったというお店は映えます。
お店の前にはテーブルとベンチが設置されていて休憩するにもいい感じ。
わらじかつ丼の安田屋
秩父のグルメとして有名なわらじかつは安田屋さんが発祥。
モトグリーンカフェ裏の細い道を少し走ったところにあります。
今回は食べられませんでしたが平日にも関わらず安田屋さんの駐車場にはバイクが停まってました。
ちなみに地元の人は安田屋のわらじかつは出前で食べるものだったとか。
今は忙しくなっちゃったので出前はやっていないそう。
営業時間は11時から13時半までですが、営業時間ピッタリにお店をしめるそうなので早めに行った方が良さそうです。
今回は店外から撮影だけしました。。。次回は食べたい。
小鹿野こいしの八宮松雪堂
オガノコイシTシャツを着て迎えてくれた店主は加藤さんの後輩なんだとか。
店内には名物のオガノコイシの他にも和菓子が並びますが、ひときわ異彩を放っているのがTシャツやキャップ、ステッカーなどのグッズ類。
こんなにグッズが陳列された和菓子屋さんを見たことがありません。
ちなみにグッズは加藤さんのお店でTシャツ、トートバッグを作ってるそう。地元のつながりを感じます。
取材中も地元の方やツーリングライダーがひっきりなしに訪れており大人気。
小鹿野こいしは一個売りもされていたので、さっそく試食してみたところ生地に適度な甘みがあり、中にはマーガリンが入っていますが、くどさは感じずお茶やコーヒーなど何でもあいそう。
現在は抹茶味の小鹿野こいしも販売しています。特別に発売日前日に試食させて頂きましたが、抹茶の風味が強く、あっさり感が強くなります。
ツーリングで小鹿野に訪れた際にはお土産で買って帰ると家族が喜んでくれること間違いなしです。
小鹿野町に移転してきたバイク弁当(大滝食堂)
バイクのガソリンタンク形状の弁当箱にご飯と甘辛いタレを絡めた豚のから揚げを乗せた「バイク弁当」を提供していた大滝食堂が移転のために2020年12月に閉店したのは記憶に新しいところ。
新店舗は告知されていませんでしたが、同店舗のFACEBOOKアカウントで2月7日に小鹿野町に新店舗をオープンすることを告知。
更に3月25日に営業を開始したそうです。コロナの影響もあり当面は不定休になるそうなのでホームページは常にチェックしましょう。
新店舗はバイクの博物館「バイクの森おがの」として使われていた建物の一部となっており、客席数は前店舗の2倍以上はありそう。テーブルの間は充分にスペースが確保されているので密になりません!
なお移転を機会に店名を大滝食堂からバイク弁当にされたそう。ですが横田社長いわく、「皆さんには大滝食堂として認識して頂いていますし、生まれが大滝なのでどちらでも良いんです」だそう。おおらかで気さくな方でした。
バイク界隈では超有名な大滝食堂ですが、実は僕とrurikoちゃんは初訪問。
メニューは
- ノーマル 1070円 テイクアウト1050円
- ボアアップ(ごはん大盛り)1170円 1150円
- Rバージョン(肉増し)1270円 1250円
- フルチューン(ごはん大盛、肉増し)1370円 1550円※弁当箱2個
お弁当箱がモリワキレーシング応援仕様、湘南爆走族江口仕様など限定品もありました。
さらにケーキやコーヒーなどのカフェメニュー、グッズなども販売しています。
バイク弁当が入る建物ではゴールデンウィーク前後をめどにヘルメットメーカー「アライ」の展示が始まるそうですよ!
花の町小鹿野町らしい映えスポット 花街道(長留のしだれ桜)
SNSで手軽に投稿ができるようになったこともあり、自慢の愛車と素敵な風景がおさまる写真を撮影したいという方も多いはず。
小鹿野町は豊かな自然に囲まれ季節によって様々な花がイロドリを加えます。
撮影日だった4月初旬にはしだれ桜やハナモモが町のあちらこちらに咲き乱れて目を奪われます。
花街道では川の両サイドを彩るしだれ桜や鮮やかな色味が特徴的なハナモモを楽しむことができます。
道自体も緩やかなワイディングが続いており気持ちよく走行することができます。
見物されている観光客や地元の方がいらっしゃいますので、ゆっくり走らないと危険です。気を付けましょう。
地元の方には花街道として親しまれていますが、ナビに入れるなら「長留のしだれ桜」で調べてください。
平成の名水百選にも選ばれる毘沙門水
毘沙門山の麓から湧き出る毘沙門水は日本の名水百選にも選ばれているのだとか。
湧き水と聞いていたので、池みたいなものをrurikoちゃんと想像していたのですが、蛇口があってビックリ。
地元の方が大量のペットボトルに採水していました。
ここからバイクで15分ぐらい走ったところにある観音茶屋には毘沙門水を使ったかき氷が食べられるとのことで、行ってみたかったのですが時期的に販売していない可能性が高いとのことであきらめました。
シロップも地元産のフルーツが使われているんだとか!
撮影してたら、地元の方が「ペットボトルの空きあるからあげようか?あ、でも今はコロナ禍だから人が使ったのはダメかな?」
なんて声をかけてくれました。
困っていそうな僕らを見つけて声をかけてくれたり、コロナ禍であることで気を使ってくれたり、小鹿野町の人たちは本当に優しいです。
中国風の建物にビックリ!カフェギャラリー杏仁
rurikoちゃんはツーリングの目的地をカフェにすることも多いのだそう。
モトグリーンカフェがお休みだったので、加藤さんに探してもらったのがカフェギャラリー杏仁です。
美大卒の女性オーナーが2020年にオープンしたばかりなのだとか。
こちらも土日月のみ営業とのことだったのですが、
「金曜日は仕込みをしているので取材なら来ていいですよ~」と承諾頂きました。
今回は本当に人情の旅になりました。ありがとうございます!
昼に訪れるなら日替わりのインドカレーを提供されています。
僕らが訪れた翌日は地元のお米と鶏肉を使ったチキンカレーを提供予定なんですって!
僕はコーヒー、rurikoちゃんは紅茶。さらに豆乳の杏仁プリン(いちごのソース添え)を注文しました。
コーヒーは秩父の焙煎所で作られたもの、紅茶は地元の無農薬栽培紅茶を使ったものだそう。
杏仁プリンに添えられたイチゴソースは秩父産の「よつぼし」という品種。
ほとんどのメニューで地元産が使われていてコダワリを感じます。
カフェギャラリー杏仁での出会い
カフェギャラリー杏仁では素敵な出会いがありました。
横浜から移住してきた小鹿野町の地域おこし協力隊員、宮本梨帆さん
町役場の職員で小鹿野町の地域町おこし協力隊員の宮本梨帆さんは横浜生まれ慶応大学卒の移住女子。
rurikoちゃんが横浜生まれという事で案内役の加藤さんが紹介してくださいました。
大学を卒業して一度は就職したものの、都会での仕事や暮らしに違和感を感じていたところ、移住関連イベントで小鹿野町の存在を知り移住を決断したそう。
地域町おこし協力隊には3年の任期があり、今年が3年目なのだとか。
地元の人たちは梨帆さんを孫のように思っていて、町に留まってほしいと色々世話をしてくれるそう。
都会よりも田舎の方が好きなrurikoちゃんは移住の話を興味深く聞いてました。
小鹿野町長 森真太郎さん登場!
カフェで談笑している際に案内人の加藤さんとカフェオーナーの小出さんが、
「あ、町長!町長がいる!」と呼び止めてくれました。
仕事で色々な人と名刺交換しますが、町長と名刺交換するのが初めて。
気さくな方でバイクのメディアを運営していて、今回は取材に来たと伝えると、
「町の魅力を存分に伝えてください」と笑顔で対応して頂きました。
映えまくる建物がやばい!クライミングパーク神怡館(しんいかん)
カフェの前にあるインパクトのある建物はバブル時代に中国の山西省と友好関係を結んだことを記念に建てられたもの。
長年使われていなかったそうですが、2020年にリニューアルしクライミングパークとしてボルダリングが楽しめる施設になったそうです。
チャレンジしてみようと思ったのですが、
「結構腕がプルプルになりますよ」とのこと。
今回は日帰り取材で来ていたので運転に差し支えると判断しました。
次回は絶対にチャレンジしてみたい!
今回走った小鹿野町のツーリングルート
小鹿野町は他にも魅力がたくさん
今回は案内人加藤さんお勧めのコースをたっぷり堪能し、仕事で来たのに「帰りたくない」と言い出す始末。
20時ごろには自宅につきましたが満喫した一日となりました。
ですが立ち寄ったところ以外にも、町の人との会話の中や走行中に沢山の魅力的なスポットを見かけました。
例えばカフェギャラリー杏仁の小出さんお勧めの「痺れる麻婆豆腐」が食べれる春雷。
同じく小出さんがカフェ出店前に勤務されていたという秩父産メープルシロップが堪能できるというメープル。
花街道(長留のしだれ桜)に行く途中で見つけた牧場の焼肉屋さん ぎゅうや。
さらにはあちこちに点在していた日帰り温泉施設など。
距離的には日帰りで来れますが、魅力的な場所がたくさんあるので、小鹿野町を堪能した後はゆっくり温泉につかって一泊して帰るのがおすすめ。
走行中にいくつかキャンプ場も見かけたのでキャンプツーリングで来てもいいかもしれません。
僕らが今回の取材で一番魅力的に感じたのは小鹿野町の人たちの温かさ。
案内人の加藤さんの人柄かもしれませんが、取材でお話を聞かせて頂いたすべての人が親切で温かいお人柄の方ばかりでした。
また小鹿野町の施設はウエルカムライダーおがの看板が設置されていることが多く、ライダーが歓迎されている感じがしました。
バイクも停めやすいところばかりなので、気をつかいません。
今度のお休みにはぜひ小鹿野町に遊びに来てはいかがでしょうか?
今回の旅記録はライダーススクエアの僕とrurikoちゃんのアカウントでも公開しています。
しばらくトップページに掲載してくださるそうなので、ぜひ参考にしてみてください。
取材協力:カトウヤ用品店B館 加藤悟様 小鹿野町の町民の皆様
サインハウス(ビーコムをお借りしました) ホンダモーターサイクルジャパン:CRF250RALLY広報車をお借りしました