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KTM 250DUKEの車種プロフィール
今回紹介する「250DUKE」は、2024年2月に発売された車検がいらない250cc軽二輪のストリートファイターモデル。このモデルからシンプルなSOHC構造を採用するコンパクトな新エンジンを搭載。そして、KTMのお家芸とも言えるスチール製トレリスフレームも新調し、アルミ製サブフレームも追加されてさらなる剛性アップを図っている。さらにスロットルは開度を電気信号で制御するアクセルバイワイヤ方式、変速時のショックが少ないアンチホッピングクラッチなどを採用し、大幅なアップデートを実現している。
車両の特徴
車体サイズはホイールベースが1357ミリで、車両重量は165kgとなっている。ホイールサイズはフロント、リアともに17インチで、アルミ製のキャストモデルを採用。タイヤは前後ともにラジアル構造のチューブレス仕様を採用している。
エンジンは水冷4ストローク・単気筒249ccのSOHCで4バルブを採用。最高出力は31馬力/9500回転、最大トルクは24Nm/7500回転を発揮する。
走り
ワインディング
今回試乗したモデルはクイックシフターを搭載し、9500回転で最高出力を発揮するという設定なだけにスポーティな印象が強く、5~6速で低回転域をキープするような“粘り”はあまり期待していなかった。しかし、ワインディングで2000回転前後での40km/h弱の走行という、ちょっと意地悪をするような走り方でも予想を反して粘りの走りを見せてくれる。そして、5000~6000回転まで回せば本来の姿と言うべきか、重ためのクランクを持つシングルエンジンをブン回して乗っているという感覚がとても気持ちいい。
標準でアンチホッピングクラッチを採用していることもあり、変速時におけるバックトルクの掛かり方はどんなものか試してみたが、本当に「フワッ」とソフトに掛かる感じなので、エンジンブレーキのパックトルクを積極的に利用して走りたいライダーにとっても走りやすくなっているようだ。
軽量かつコンパクトというコンセプトは歴代の軽量クラスのデュークのそれを継承していて、新設計のフレームになってもそれは変わらない。ただ、アルミ製のサブフレームで剛性が強化されたことも影響しているのか、しなやかというよりはしっかりしているという印象が強い。ただ、カチカチに硬いというわけではないので、コーナリングでもスムーズな進入で曲げやすい。ただ、ちょっとギャップが大きめな荒れた路面などを走ったときは、ライダーにダイレクトなショックが伝わりやすくなっているかもしれない。
高速道路
250ccという排気量、しかも単気筒ということから高速道路での巡航にはいささか疑問があったが、ワインディングでもコメントしたように5000~6000回転からエンジンの回転が盛り上がってくるので、意外にも十分な走りを体感できる。6速トップギアでさらにスロットルを開けば徐々に加速できるくらいの余裕が残っているし、5速に落とせばスロットルの開け閉めを楽しめるくらいのパワーを持ち合わせている。スポーティなだけではなく、巡航時でもライダーの意思を十分に反映してくれるエンジンと言えよう。
総括
新型250DUKEの特筆すべき点は、やはりシャープな運動性だろう。ワインディングを走り始めた瞬間から車体を操るのが非常に軽く感じられて、これが同じDUKEシリーズに属する390DUKEにも通じる部分があり、他の250ccクラスのバイクで同じようなモデルを見つけるのは難しいのではないだろうか。また、エンジンはKTMらしくスポーティな仕上がりになってはいるものの、意外と低回転域での負荷が高いような使い方でも粘ってくれるのは好印象であった。
※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。
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