いったん乗ったら手放せなくなる生活が変わるモビリティ
奇しくもコロナ禍で再注目されることになったバイクという移動手段。我々従来のライダーから見れば何を今更という感じだが、やっぱりバイクは燃費が良くて経済的。省スペースで速いし楽しいしで、移動の道具としてのメリットは少なくない。
中でもエントリーモデルとして最適なのが原付二種だ。原付二種は、ファミリーバイク特約に入れば任意保険料も安いし、50ccの原付のような30km/h縛り、二段階右折などの制約からも解放される。
そんな事情で人気を集めている原付二種市場では、各メーカーギア付きモデルとスクーターモデルをラインナップしている。ギア付きモデルが主にツーリング用途に向けられたものが多いのに対し、ウィークデーの通勤通学用途に選ぶなら圧倒的にスクーターモデルがオススメ。
クラッチやギアチェンジ操作がいらない分、バイクビギナーも安心して乗ることができる。
ここでは、ビギナーからベテランまで全てライダーに向けて2022年に新車購入できる原付二種スクーター4機種をおすすめする。
生活に原付二種スクーターがあれば、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)がアップすること間違いなし!
ディスイズちょうどいいホンダ!思わずつぶやくリードって便利だな
HONDA リード125
ホンダ原付二種スクーターのラインナップの3モデルの中で真ん中の価格帯にあるのがリード125。ホンダのリードと言えば80年代初頭に初代が誕生し、そこから一貫して大人向けスクーターというコンセプトでモデルが継続されている。現行型で5代目となるロングセラーモデル。
豪華絢爛な装備や見た目の派手さはやや物足りないかもしれないが、フルフェイスヘルメットを2個も飲み込む広大なメットインスペースや高い視認性を発揮するLEDヘッドライトを標準装備し、実用性は非常に高い!
選り取りみどりの原付二種市場の中で、決して目立った存在とは言えないかもしれないが、とにかく日常の移動ツールとしてはこれ以上ないほど心強く便利な相棒になることは間違いない!
信頼性と燃費性能、そして日常の使い勝手を最高レベルでバランスさせたまさにホンダの良心が垣間見える良作だと言えるだろう。
メーカー希望小売価格 | 315,700円~(消費税10%込み) |
60km/h定地燃費値 | 52.2km/L |
全長×全幅×全高(mm) | 1,840×680×1,130 |
軸距(mm) | 1,275 |
シート高(mm) | 760 |
車両重量(kg) | 114 |
スクーターでもちゃんとスポーティ!ちゃんとカッコイイ!
CYGNUS GRYPHUS
四輪でもバイクでも、大衆車というものはモデルチェンジごとに車体サイズが大きくなって、豪華になって高級路線へと変貌していくのがこの世の常。お値段そこそこ、性能そこそこの乗り物が欲しかった人の受け皿がなくなり、また新たなエントリーモデルが登場するまでが一連の流れなのだが、ヤマハのシグナスは一貫してキープコンセプトを貫いている。
街中移動の足としての使い方から、30kmくらいの中距離まで快適にこなせるサイズ感はそのままに、若者から中年まで広い世代に人気の高いスタイリングはさすが「デザインのヤマハ」と言わしめるもの。
普段使いの道具としての意味合いが強い原付二種スクーターに“所有欲”をトッピングさせ、商品性の高さで好調なセールスを実現させている。
先頃登場した「シグナス グリファス」にもそのコンセプトが継承されており、まずそのデザインの美しさが目を惹かれる。
また、装備面でも着実にバージョンアップを重ねており、視認性&デザイン性に優れた大型液晶メーター、USBソケットを備えたフロントポケットなど、使い勝手の向上も目覚ましい。
肝心の走りでは、シグナス初となる水冷エンジンを採用。ヤマハのスクーターモデル共通の設計思想となる「ブルーコアエンジン」は高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減を実現。可変バルブで低速から高速まで淀みのないパワフルな加速で、見た目に違わぬスポーツ感溢れる走りを楽しむことができる。
移動のためのモビリティとして便利さは欠かせないけど、走りやデザインも犠牲にしたくないという欲張りな方におすすめしたい!
メーカー希望小売価格 | 357,500円(消費税10%込み) |
60km/h定地燃費値 | 48.6km/L |
全長×全幅×全高(mm) | 1,935×690×1,160 |
軸距(mm) | 1,340 |
シート高(mm) | 785 |
車両重量(kg) | 125 |
リーズナブル!だけどキビキビ走る二種スクーターが欲しいなら!
SUZUKI ADRESS 110
1991年発売のアドレスV100といえば、50ccクラスの車体に100ccのハイパワー2ストエンジンを載せた爆裂快速スクーターで一部熱狂的なファンが居たものだった。とにかく車体が小さいので都心の渋滞路では無敵の機動力を誇り、原付ではないので二段階右折も30km/h規制も無問題。2005年に絶版となったが今でもたま~に街で見かけることもあるくらい、売れたモデルであった。
そんな突出したキャラクターは無いかもしれないが、スズキ アドレスの名は今も脈々と受け継がれていている。現行アドレス110はスズキの良心とも言える税込22万5500円というバーゲンプライス。
メットインスペースは決して大きくはないし、灯火類もLEDではない。しかし、アドレスV100に通じる走りの鋭さは持ち味のひとつ。さらに14インチのホイール径が生み出す走行安定性で、長距離もそつなくこなす懐の深さ。
原付二種スクーターを選ぶ際に「安くて走ればそれで良い」という人も少なく無いが、安くてもしっかり価値ある走りを持っているのがアドレス110なのだ!
メーカー希望小売価格 | 225,500円(消費税10%込み) |
60km/h定地燃費値 | 53.0km/L |
全長×全幅×全高(mm) | 1,845×665×1,095 |
軸距(mm) | 1,260 |
シート高(mm) | 755 |
車両重量(kg) | 100 |
高級セダンのような上質な走りを持つ二種スクーター界の覇王!?
HONDA PCX
二種スクーターと言えば、車検も無いし、ファミリーバイク特約で任意保険も安い。経済的にメリットがある乗り物だからこそ、コストに軸足を置いた廉価なモデルが多かった。そこに一石を投じたのがホンダPCXだ。
クラスを超えた大柄な車格と豪華な装備、高級感あるスタイリングで、既存原付スクーター層から既存ビッグスクーター層までごそっと丸ごと取り込んだ大きなヒットとなった。
長いホイールベースと大径ホイールは原付二種クラスらしからぬ上質な走りを実現!クルージングもしっかりこなせるので、通勤通学からちょっとしたツーリングまで、守備範囲も幅広い。
都心部に居住しているならば、これ1台と四輪が1台あればもう何もいらないモビリティ無双状態となるため、あまり乗っていない大型バイクを売りに出す熟年ライダーも数多い。
メーカー希望小売価格 | 357,500円(消費税10%込み) |
60km/h定地燃費値 | 55.0km/L |
全長×全幅×全高(mm) | 1,935×740×1,105 |
軸距(mm) | 1,315 |
シート高(mm) | 764 |
車両重量(kg) | 132 |