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良い状態を維持するために行うエンジンオイル交換。しかしスーパーゾイルの場合は金属の表面を「強靭で滑らかに再生する」ので、オイル交換をするたびに「より良い状態を取り戻す」ということになる。
それでは、調子の整った車両ならばどうなるだろうか？ 前回シンセティックゾイルでオイル交換をしてもらったCB750Fは、非常に調子の良い状態になっている。しかもCB系の絶版車のカスタム、レストア、メンテナンスに強いT.T.Rモータースのユーザーさんが所有する車両。エンジンは823ccへ排気量アップしてあるカスタム車だ。
使用前の状態を確認しておこう。「ギアはすごくスムースで、ギアチェンジで入りにくいというのは一度もないですね。吹け上がりも気持ち良いですし。燃費は大体9〜11km/Lという感じ。キャブを燃費重視にした時で12km/Lくらい」と、本当に不満はないレベル。さて、どう変わったのだろうか？
今回使用した『シンセティックゾイル10W-40』とは？
使用したシンセティックゾイルの説明に入る前に、添加剤の『スーパーゾイル』について説明しよう。ユーザーが気に入ったエンジンオイルに添加して使用するのが添加剤のスーパーゾイル。その効果は「金属の表面を再生する」というもの。細かな凹凸を滑らかに再生して摩擦を低減してくれる。サンドペーパーも目が細かい方が抵抗も少なく削る量も少ない。金属の表面も滑らかだと抵抗が少なくなる。
もちろん滑らかな表面になればオイルの皮膜も均一になって、より性能が発揮しやすい環境になると言える。
このスーパーゾイル成分が既にベストな割合で配合された化学合成油がシンセティックゾイル10W-40なのだ。通常のスーパーゾイルはユーザー本人が規程オイル量の5%〜10%を計算し、測って入れるのだが、そのちょっとした手間も省けるので楽なのだ。
カスタムCB750Fで150kmの走行で感じられた違いとは？
エンジンの回転フィールがスムースに変化
カスタム車両でのライディングを楽しんでいるオーナーさんだけに、第一声で出てきたのはエンジンのフィーリング。「エンジンの回転がスムースになったと思います」と違いを感じ取った。もともと吹け上がりのフィーリングに満足していた車両なので、違いが出るかは半信半疑だったようだが、「さらに良くなって楽しい」と素直に喜んだ。加速のスムースさはCBの大きな魅力である。ここが向上するということは、魅力が増したということだ。
シフトタッチについては全く不満も不安もなかったので、違いはなかったそうだ。「ちょっと不調のある車両の人にお願いすれば良かったかな？」とT.T.Rモータースの林さんは笑う。CB系はシフトがスムースで、こまめにメンテをしている人ならば「それ以上を求めるのは厳しい」（林さん）というレベルなのだそうだ。オーナーさんは「もう一台持っているZで試した方が良かったかもね」と言うほど、CBのシフトタッチは完成度が高いのだ。
燃費はわずかに向上！ 継続性に期待
わずかに向上した部分のもうひとつは燃費だ。キャブのセットを変えてからの燃費は良い時で11km/L付近。それが今回の150kmくらいの走行で11.3km/Lとわずかではあるが上がっていると言える。燃費は下も上もある程度の条件が揃って出てくるもの。いきなり高い燃費が出てくるというのは「上がっている」と判断しても良いだろう。少しずつ上がってきているので、継続性にも期待が持てる。
スーパーゾイルチェーンルーブでさらなる軽快な走りを実現
チェーンルーブも高性能なスーパーゾイル
エンジンオイルへの添加、もしくは添加済のみのエンジンオイルで有名なスーパーゾイルだが、チェーンルーブもラインナップしている。潤滑性能を向上させ、チェーンやスプロケットの寿命を延ばしてくれる。エンジンの組み付けやベアリングなどにも使用可能だ。
チェーンクリーニングを先にしよう
チェーンルーブを注油する前には、必ずチェーンを清掃する。この段階でタイヤは軽く動くようになっている。試す場合はこの時の軽さをチェックしておくことをオススメする。
スーパーゾイルチェーンルーブを注油する
シールチェーンのシール部分へ向けて、スーパーゾイルチェーンルーブを注油。スプレーの先端を離しすぎると周囲へ飛び散ってしまうので、近めから吹くのがポイントだ。
スーパーゾイルチェーンルーブで軽やかな取り回しとスタートを実現
注油の最中からプロが感心する特徴
作業をしながら、林さんが感心したのが「グリス感の強いルーブ。これは保ちが良いと思う」という点。柔らかいルーブだと、走行中の飛散量も多いし、早くにメンテナンスが必要になるケースが多いとのこと。対してスーパーゾイルチェーンルーブはかなり固めだ。
手でタイヤを回すだけで驚きの変化
注油した後、手でタイヤを回してルーブを馴染ませる。この時にクリーニングのみ行った時よりも軽く回っていることに驚く。「はっきり違いが感じられますよ」と林さんは目を輝かせた。商品によっては手で回した時に、クリーニングのみの方が軽いこともある。スーパーゾイルは確実に軽くなったのだ。
取り回しで感じる違い
作業が終わり、バイクを外に出すために取り回しをすると、またしても林さんが声を出した。「全然違う。もうこれだけで違いがはっきり感じられますよ」と。オーナーさんも「車体を押し出した瞬間から軽い。これは体感しやすい」と絶賛。これならばスタート時に違いが感じられる。今回のCB750Fは排気量が上がっているので、パワーもトルクも大きい。回転数を上げていくと違いは感じにくいが、スタートならば別。オーナーさんは「スムースに加速して、音と速度がしっかりリンクしている感じがする。フィーリングが良い」と、感じやすかったようだ。全体的に良好な印象なので、燃費にも期待をしたいそう。
スーパーゾイルはエンジンオイルとチェーンルーブで併用したい
今回はスーパーゾイルチェーンルーブを使用しての燃費計測ができなかったが、かなり期待が持てるフィリクションの軽減が感じられた。そしてシンセティックゾイル10W-40は効果を確認できた。どちらか一方だけではもったいなく、併用して「スーパーゾイルのあるバイクライフ」を楽しんでもらいたい。フィーリング、燃費、好調の維持といくつもの期待に応えてくれるはずだ。
取材協力：T.T.Rモータース
今回紹介したCB-F系やCBXを得意とし旧車、絶版車などの販売修理を行う。バイク初心者の方にも安心して購入できるアフターサービスも充実！ 楽しくなければバイクじゃないという考えのもと、様々なイベント、ツーリングやサーキット走行会などを催し、楽しみを提供している。2025年はモーターサイクルショーにも出展予定。精力的に活動をしている。
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