バイク乗りたちは、ツーリングでなぜか「端っこ」を目指すことが多い。日本の最北端、最南端、半島の端っこ、あるいは山の頂上や海岸線の端まで、バイク乗りが「端っこ」と認識できるあらゆる端っこをバイク乗りは目指してしまう。なぜバイク乗りはわざわざ「端っこ」を目指すのか？
バイク乗りが端っこを目指してしまう理由
先に先にとバイクを走らせた結果
バイク乗りのツーリングにおいては、「目的地」にたどり着くこと自体よりも、そこに辿り着くまでの道のりが重要であることが多い。1分でも長くバイクを走らせていたいバイク乗りは、常に「そのカーブの先へ」「あの山の向こうへ」「その先のもっと先へ」といった具合に、とにかく先へ先へとバイクを走らせている。その先に辿り着く限界地点が「端っこ」なのだ。
バイク乗りにとって目的地とはただの座標にしかすぎず、端っこを目指したわけではない。そもそも「端っこ」も通過地点にしか過ぎない。しかし、どんな観光地でもバイクを降りようとしないバイク乗りが多いなか、「端っこ」ではしっかりとバイクを停車して、記念撮影までしてしまうケースは意外と多い。
端っこを制覇するつもりなのだ
バイク乗りは様々な趣味嗜好をもっており、その趣味嗜好に合わせた目的地を設定している。ダム、温泉、道の駅、寺社仏閣、テレビやアニメの聖地などが、よくある目的地であり、バイク乗りたちはこれを〇〇巡りツーリングとして楽しんでいる。その〇〇巡りのひとつが、「端っこ巡り」なのだ。もちろん、バイク乗りたちも最初から端っこを意図的に巡っていたわけではないし、端っこが好きという感性も持ち合わせていない。
しかしある日突然気づくのだ・・・「毎回ツーリングで端っこいってるやん」ということに。「それならいっそ、端っこを制覇してしまおう」という考えに至ったバイク乗りが、「端っこ巡り」を開始する。そんなバイク乗りたちは、今日も「端っこは意外に地味で、何もない」という矛盾を抱えながら、端っこを目指してバイクを走らせている。
「限界」を超えたいというバイク乗りの本能的欲求
バイク乗りが端っこを目指す行動は、自分の限界を超えたいというバイク乗りの根本的な欲求に根ざしているという説もある。地理的な端、つまり「ここが限界だ」という場所に行くことで、ライダーたちは自分の能力や精神力を試し、それを超えることに挑戦しているのだ。
バイク乗りにとっては「端っこ」＝「限界の象徴」なのだ。バイク乗りは常に自分の限界を見極め、それを超えようとする本能的な動機を持っている生き物だ。端っこを目指すことで、その限界を超えた新しい自分を発見したいという欲望が、バイク乗りを端っこへと駆り立てているのだ。
端っこ巡りツーリングの楽しみ方
絶景の宝庫としての端っこ
日本の各地には、雄大な山岳、広大な草原、青い海など、様々な自然景観が存在する。端っこは基本的に人里離れた地点にあり、そのような雄大な自然を感じられる場所になっている。特にバイク乗りは、車では到達できないような場所までアクセスすることができるため、絶景ポイントを独占できることも少なくない。
端っこでの休憩の価値
ツーリングの休憩は、単なる休息時間ではない。旅の疲れを癒すだけでなく、景色を眺めたり、他のライダーと交流したりするなど、旅の楽しみをさらに深める時間だ。端っこには多くのバイク乗りが訪れている可能性が高く、他のバイク乗りとのコミュニケーションをとれる可能性が高い。また、先端で取る休憩は達成感も相まって格別なのだ。
端っこ巡りで会話に花が咲く
ツーリングの楽しみの一つに、旅先での出会いが挙げられる。同じように端っこ巡りツーリングをしているバイク乗りとの出会いと交流は、旅をさらに豊かなものにする。次に計画している端っこツーリングの話、まだ行ったことがない端っこの話を語り合ったり、時には、自分が認識していなかった場所が実は端っこであったという気づきなど、旅先での偶然の出会いがバイク乗りにとって新たな発見にもつながる。
まとめ:端を目指すことで得られるもの
ツーリングは、単なる移動手段ではなく、人生を豊かにする特別な体験だ。目的地までの道のり、出会う人々、訪れる場所、そして自分自身の成長を通して、ライダーはかけがえのない経験と貴重な思い出を手に入れることができる。端っこ巡りツーリングは、このような体験をバイク乗りに与えてくれる。
ツーリングを終えた後には、次の冒険の計画を立てるのが楽しみの一つだ。次の端っこ巡りツーリングでは、どこの端っこを訪れ、どんな人と出会い、どんな経験をするのか。そうした期待とワクワク感を持って、準備を始めよう。
最後に、バイク乗りのツーリングの目的や方法はさまざまだ。とくに端っこを目指さなくてはならないという事ではない。そもそも端っこはお店も何もなく、気が付かず走りすぎてしまうことも多い。あくまでツーリングの目的地の一つとして楽しもう。
