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半年間使ってわかった完成度!フラッグシップのライディングシューズを長期レビュー

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

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発売から数年にわたりロングセラーを続けているフラッグシップのオリジナルライディングシューズ「FSB803フィールドライドシューズ 」。これまでもモトメガネ編集部では様々なシーンで実際の使い勝手をテストしてきました。

今回はこれまでと趣向を変えて半年にわたって実際にフィールライドシューズを使用してみたレポートをお届けします。

FSB803 / フィールドライドシューズ ¥21,780 (税込)

筆者が使用したのは、フィールドライドシューズの人気カラーのオリーブです。パンツの色やタイプを問わず合わせやすいアースカラーは、ちょっとしたミリタリーテイストも感じられます。

目次

人工皮革とナイロンアウターのタフさにびっくり

昨年秋に初回のレポートをお届けしてから半年と少し。ことあるたびにフィールドライドシューズを履いてあちこちへ出かけました。凍てつくような寒さの日もあれば、気温35度以上の猛烈な暑さの中を一日中走行するようなこともあり、もちろん雨天での走行を強いられた日もありました。走行距離はおよそ2000km以上でしょうか。とはいえ、シューズの見た目は思った以上に綺麗な状態を保っており、くたびれたような印象はありません。天然皮革のシューズはもちろん、今時のライディングシューズもあれこれ使用する筆者ですが、新品の状態から半年使用しても美観を保つフィールドライドシューズのアウターはかなりタフだと言えます。

こちらはシフトペダル用のガードを装備した左足のつまさき部分。人工皮革を縫い付けた仕様ですが、2000kmほど走行しても状態はご覧の通り。

筆者の愛車はBMW MotorradのR nineT Urban G/Sです。シフトペダル先端にはラバーが装着されていますが、普通のシューズだとつま先へのダメージはそれなり。にもかかわらず、フィールドライドシューズのガードは良い状態をキープしています。もしかすると、ラバーと人工皮革の相性が良かったのかもしれませんね。

上は右足の内側を撮影したもの。オリーブカラーのナイロンPU部には、足の屈曲に合わせて多少のシワが入っていますが、それ以外は良い状態をキープしています。このフィールドライドシューズは、人工皮革とナイロンPUを組み合わせているのですが、汚れがつきづらく、基本的にお手入れ不要! というほど気軽に履けます。

正直なところ、これまで一度もシューズのアウターを洗ったことはありませんが(すみません……)、ご覧のような状態です。汚れはもちろん、ステップワークで車体と擦れるような部分の耐久性も高く、見た目がみすぼらしくならない点もお気に入りのポイントです。

見た目には固そうに見えるフィールドライドシューズですが、実際は柔軟性に富んでいて、上のような態勢をとっても大丈夫。素材が足に食い込んで痛くなるようなこともないので、とても重宝しています。

ソールのグリップ力も健在!

ツーリングに出かけた先でバイクを停めて付近を散策したりする際にも頼もしいフィールドライドシューズのソール。スニーカーのように歩きやすく、足場の悪い場所でも非常に頼もしいグリップを発揮してくれます。こちらは最近撮影したソール。パターンもしっかり残っていて、まだまだ数年は使えそう。

もちろん、ステップ上でのグリップ力はいまだに新品の時と変わらない感触です。

過去には、このシューズを履いて、広い駐車場を数周押し歩きしてソールのグリップ力を確認しました。こういうシーンでのグリップ力がライディングシューズでは結構重要だと考えているのが筆者。じつは過去に、スポーツ系シューズを履いて愛車を押している時に、ソールのグリップが低くて足を滑らせてしまい、危うく愛車を倒しそうになった経験があります。みなさんも、ライディングシューズを選ぶ際には、ぜひともソールのグリップに注目してほしいところです。

先日は、関東地方の山間部へ出かけてきました。そこには美しい清流が。それを見たらやっぱり河原へ下りてみたい! でも、整備された場所とはいえ、河原へ下りる斜面の足場はこんな状態です。

足場は天然の石とコンクリート製の堤防が組み合わされており、特にコンクリート部は、ソールの素材や形状によっては滑りやすそう。石やコンクリートが濡れていたらなかなかスリリングな場所ですが、何の不安もなく歩き回ることができました。

清流の河川敷に下りたらやっぱり川の水に触れたくなりますよね?(筆者だけでしたらすみません) 透き通るような清流でひと休みするのは何とも気持ちがよいものです。川辺でゆったりしているとき、ふと思いついたことがありました。それが防水力のテストです。

想像以上だった防水性

つい我慢できずに、やってしまいました。川辺にはちょっとした浅い水たまりがあり、そこにシューズを突っ込んで防水力を試してみたのです。フィールドライドシューズは透湿防水フィルムの「ヴォクサーム」を採用した防水力にも定評があり、これまでも豪雨での走行でその防水性は確認していました。とはいえ、水たまりに足を突っ込むようなテストはしていませんでした。

ならば!とシューズを水たまりに入れてみたのですが、まったく問題なし! 1分以上このままの状態でも浸水することはありませんでした。このあと5分近くこの状態で過ごしたのですが、結局浸水は確認できず。ここまでの防水性であれば、GORE-TEXと同レベルと言えるのではないでしょうか。(*ただし、こういうテストは自己責任でやってくださいね!)

様々なパーツを組み合わせた現代的な作りのフィールドライドシューズは、各パーツの接着精度が高いことと、ヴォクサームによる防水性によってこのような防水性が実現しているのだと思います。

ソールとアッパーの境目や、つま先部で複数のパーツが組み合わされた境目、さらにシーム部など各接合部からの微細な水漏れも確認できず。この結果には筆者自身が一番びっくりしました。このシューズ、雨でも最強です!

独自のフィッティング機構「SPINONシステム」も変わりなし

フラッグシップのフィールドライドシューズが搭載するフィティング機構が「SPINONシステム」と呼ばれるものです。シューズ外側に2つのダイヤルを装備、ダイヤルを時計方向に回すとワイヤーが締め付けをおこないます。緩めるときはダイヤルを引っ張り上げるだけ。この操作性は普段の脱ぎ履きでも超便利!

また冬場は厚手のソックスを履いたりすることが多く、シューズとのフィット感が普段と大きく変わることもあるのですが、そうした場合でもSPINONシステムは非常に使い勝手が良いと思います。

グローブをしたままでも操作しやすいSPINONシステム。半年使用してもラチェット機構部は新品の時と変わりなく使用できています。こうした機構部の耐久性もしっかり検証されていると言えるでしょう。

今回はフラッグシップの人気ライディングシューズ「FSB803フィールドライドシューズ」を半年間使用したレポートをお届けしました。機能、価格、デザイン、耐久性ともにいろんなタイプのライダーにとってライディングシューズの最適解と呼べる完成度だと筆者は考えています。いまライディングシューズ選びに悩んでいる方がいたら、ぜひこのシューズも選択肢に入れてみてください。

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