10年間もバイク業界で働いていれば、ライディングギアもそれなりに揃う。
冬用のライディングジャケットも数着持っているが、素材や機能のアップデートを見ていると、買い足したいな・・・という欲求がわいてしまう。そんな筆者の欲求レベルを刺激しまくるのがパワーエイジだ。
パワーエイジは「バイクに乗っている時も、降りた時もかっこ良くあること」を大切にデザインを作っている
個人的にもストライクゾーンど真ん中のデザインなので、それだけでも欲しくなっちゃうのだが、機能的にも優れているのだからたまらない。。。
今回はパワーエイジの2021AW製品中でも、ホームページやカタログを見ていて「今すぐ欲しい」と思ってしまった製品を3つお借りしてみた。
サイズ感なども確認してみたので、冬のライディングギアの購入計画がある方は参考にして頂きたい。
なお筆者の身長は164cm 体重62kg 一般的なアウターはSサイズ、デニムは28インチという体系。お借りした製品は全てLサイズだ。
PJ-21207 エクストリームウォームフーディ ー
パワーエイジの商品中で、最高の防寒性能を誇るのがエクストリームウォームフーディ ー だ。
今期の製品をチェックしてみると、 エクストリームウォームフーディ ー 以外は脱着式インナーを採用しており、裏ボア、中綿入りで非常に暖かい。
エクストリームウォームフーディ ー が防寒性最強なのは、中綿の量が25%増量されている点だ。シルエット的にはモコモコした感じはないが、保温性が抜群に高い。
さらに裏地は起毛になっているがこれがスゴイ!最近では保温性を高めるために起毛を採用する製品も増えてきているが、こちらは抜群に柔らかく、毛足が長いうえに肌触りも最高だ。
外側には防水・透湿・ストレッチ生地を採用しているが、これがまたスゴイ!一般的な防水生地はシャカシャカとした質感になっているが、こちらはコットンのような肌触りの良さだ。
風や雨が侵入しやすい前側ファスナーをフラップで隠して防風防水性を高めている製品は多々あるが、なんとこちらはダブルファスナーになっている。外側は真ん中から少し横にずらした位置に、内側は真ん中にファスナーがついており完全に雨や風をシャットアウトしている。
襟部分は高めに設定され、中綿が二重に入っているので首元からの走行風を防ぐ工夫がされている。普段はマフラーやネックゲーターを愛用している筆者にとってはありがたい設計だ。
着用してみると非常に軽く、さっと羽織れば外出できる手軽さも魅力的。今回はサンプルの都合上Lサイズをお借りしたが、普段Sサイズなのでかなりダボダボだった。一般的なLサイズの製品と比べてもゆとりがあるように思う。
普段Lサイズを着用している方は中にセーターやインナーダウンを着ても動きにくいということはないはずだ。オーバーサイズで着用しても綺麗に決まるシルエットは街中でも浮くことがなさそうだ。
PJ-21201 FURライダース
2021AW商品中でFURライダース、N-3Bライダース、トレンチライダースに関しては全て中綿入り・裏ボアのインナー付きモデルとなっている。そのため防寒性や機能性は大きくは違わないと想像できる。
カジュアルなFURライダース、ミリタリーのN-3B、そしてシックなトレンチライダースといった感じで、デザインの好みで選んで良いだろう。
インナーは取り外して単体で使うこともできるので、ミドルレイヤーとして同社のオールシーズンモデル、ウォータープルーフライダース、ウォーターブロックオールシーズンパーカーと組み合わせても良いだろう。もちろん他社製のオールシーズンモデルとの組み合わせもOKだ。
実際に着用してみると、首元に配されたファーがマフラーを巻いているように暖かい。さらに裏にはベルクロ固定式ベルトで襟を持ち上げた状態にできる。この状態だと更に防寒性がアップする。
こちらも防水・透湿・ストレッチ素材を採用しており、ファーは脱着可能。そのためインナーとファーを外して春や秋などに使ったり、雨天時にファーを外すなど天候や季節に合わせて調整ができるのも魅力だ。
少々煩わしく感じたのが着用する際のファスナーの多さだ。エクストリームウォームフーディー同様にダブルファスナーを採用しているが、さらにインナーにもファスナーがついているので、着用する際は3つのファスナーを閉めなければならない。
サイズ感に関してはエクストリームウォームフーディーと変わらないように感じたが、撮影した写真を見返してみるとサイズ感が大きく見える。脱着式のインナーがある分、シルエット的には太めに見えるのかもしれない。ただ今回はオーバーサイズなので、自分にあったサイズを着用すれば気にはないらないだろう。
PP-20232 ウォータープルーフウォームパンツ
バイクに乗り始めて20年たつが、冬はオーバーパンツを着用してきた。だが面倒なので一枚で暖かいパンツを探している。
ウォータープルーフウォームパンツ は中綿入りで、外側の素材は防水・防風素材を採用している。一般的には前ファスナーや縫い目から浸水しやすいがファスナー裏にはフラップ、縫い目にはシームテープで補強しているので防水性に優れている。
裏地には滑りの良い素材を採用しているのでオーバーパンツとして使う場合やインナーにタイツを使う場合などにも履きやすい配慮がされている。
前後左右に一か所ずつと、左腿脇の合計5か所にポケットが配されているが、とりわけ左腿脇のカーゴポケットはファスナー付きなので走行中に使うのに勝手が良さそうだ。
両足内側にニーグリップパッチが配されているため、着用してバイクに乗ってみると確かにグリップしやすい。さらに右足のふくらはぎ部分にはヒートパッチが配されている。筆者は長年ハーレーダビッドソンのスポーツスターを相棒としてきたが、オーバーパンツを焦がした経験が二度ほどある。ありがたい配慮だ。
普段28インチのデニムを着用している筆者が履くとブカブカでサイズなりといった感じ。太めのパンツを履いてもオーバーパンツとして問題なく使える。
ただウエストは調整可能なうえ、ベルトループもついているので、ずり落ちて困るという感じではなさそうだ。
選択肢があるのがうれしい!
昨今バイク業界ではインナー付きが流行っている。冬物はインナー付きモデルしかラインナップしていないメーカーもあるほどだ。
パワーエイジのラインナップも大半はインナー付きだが、一着でも暖かいモデルが選べるのはありがたい。また今回実際に着用してみて、インナー付きモデルに比べてシルエットがスマートだったのも新しい気づきだった。
バイクを降りて街歩きする際に派手なライディングギアは避けたいというバイカーもいるはず。パワーエイジの製品は色合いやデザインが、いかにもバイク用品という感じがしないのも魅力である。