維持費が安く、狭い道でもすいすい楽に走れる軽自動車。コンパクトなボディは日本の狭い林道にぴったり! そんな軽自動車のオフロードカスタムについて、リフトアップからタイヤ、サスペンション、バンパーガードまで、あなたの車をタフでワイルドにする方法を紹介しましょう。
車高を上げて悪路走破性UPと見た目を改善!
リフトアップの種類と選び方
リフトアップ(車高を上げること)には大きく分けて二通りあります。
スペーサータイプは、標準でついているサスペンションはそのままに、車体との間にスペーサーを挟むことで車高を上げる方法です。取り付けが簡単で、比較的安価にリフトアップを実現できます。車高は上がっていますが、サスペンションの性能はノーマルのままなので性能が上がったわけではありません。最低地上高が上がっているため、地面の障害物にボディがあたりにくくなってはいます。
もう一つはサスペンションそのものをオフロード向けの製品に交換する方法です。これはいくつか種類があり、スプリング(バネ)のみの交換で済ませたり、そのほかの製品も合わせてこうかんしたりと様々です。サスペンションに関しては次の項目でさらに紹介します。
どちらのタイプを選ぶかは、車種や用途、予算によって異なります。本格的なオフロード走行を目的とする場合であれば、サスペンションそのものを交換するのがおすすめです。一方、街乗りメインで、手軽に車高を上げたい場合は、スペーサータイプでも良いでしょう。
リフトアップでの注意点
クルマをリフトアップする際には、注意点がいくつかあります。車両メーカーが試乗に販売しているクルマは、莫大な金額をかけて安全基準や高い耐久性、安定した走行性をクリアするよう設計したものです。そのクルマに大幅なカスタムを施すということは、もとの車両のバランスを崩すことになります。それなりにリスクやデメリットがあることを理解しておきましょう。
- 法規制の遵守
- 保安基準に適合しているか確認
- 車検への影響を考慮
- 走行性能への影響
- 重心が高くなることによる安定性の低下
- ハンドリングの変化
- ブレーキ性能への影響
- 車体への負担
- サスペンションやドライブシャフトへの過度な負荷
- タイヤの磨耗が早くなる可能性
- 燃費の悪化
- 空気抵抗の増加
- 車重の増加
- 保証への影響
- メーカー保証が無効になる可能性
- 適切な部品の選択
- 車種に合ったリフトアップキットの使用
- 品質の確保
- 専門知識の必要性
- 適切な取り付け技術
- アライメント調整の重要性
- コストの考慮
- リフトアップキット自体の費用
- 関連部品の交換や調整にかかる追加費用
- 日常使用への影響
- 乗り降りのしやすさの変化
- 駐車場や車庫入れの際の高さ制限
- オフロード性能と日常走行のバランス
- 目的に応じた適切なリフトアップ量の選択
これらの点を十分に検討し、専門家に相談した上でリフトアップを行うことが重要です。
サスペンションの強化
サスペンションの種類と違い
先ほどのリフトアップの項目でも少し触れた足回りの交換。ここではオフロード向けの足回りの交換方法として、主な種類と特徴を紹介しましょう。
強化コイルスプリング
- 特徴:既存のスプリングより硬めで長いスプリングに交換
- 利点:耐荷重性が向上し、車高も上がる
- 欠点:乗り心地が硬くなる可能性がある
車高調整式サスペンション
- 特徴:車高を自由に調整可能
- 利点:用途に応じて車高を変更できる柔軟性
- 欠点:比較的高価
ロングストロークショックアブソーバー
- 特徴:通常より長いストロークを持つショックアブソーバー
- 利点:悪路での衝撃吸収性が向上
- 欠点:取り付けに際して他の部品の変更が必要な場合がある
コイルオーバー式サスペンション
- 特徴:スプリングとショックアブソーバーが一体化
- 利点:高い性能と調整性
- 欠点:高価で、取り付けに専門知識が必要
タイヤの選び方とオフロード性能向上
オフロード用タイヤの種類
オフロード用タイヤの種類と特徴について解説します。オフロード用タイヤは、舗装されていない路面での走行に適したタイヤです。一般のタイヤに比べて、ブロックパターンが大きく、溝が深いのが特徴です。これにより、悪路でのグリップ力を高め、安定した走行を可能にします。
オフロード用タイヤには、大きく分けて以下の3つの種類があります。
・マッドタイヤ
泥濘地や砂地での走行に適したタイヤです。ブロックパターンが大きく、溝が深いのが特徴です。
・オールテレーンタイヤ
舗装路とオフロードの両方で走行可能なタイヤです。マッドタイヤよりもブロックパターンが小さく、溝が浅いのが特徴です。
・ラグタイヤ
岩場や砂地での走行に適したタイヤです。ブロックパターンが小さく、溝が浅いのが特徴です。
どのタイプのタイヤを選ぶかは、走行する場所や用途によって異なります。例えば、泥濘地や砂地での走行を頻繁に行う場合は、マッドタイヤを選ぶのがおすすめです。舗装路とオフロードの両方で走行する場合は、オールテレーンタイヤが適しています。
バンパーガードでドレスアップし愛車をガード
1990年代のRVブームの時にはかなり見かけたバンパーガード(当時はカンガルーガードとも呼ばれていましたねぇ)。当時はメーカーが販売する純正車両にも採用されていたクルマがあったほどですが、現在では歩行者保護の観点からも装着してるクルマはかなり少なくなっています。
バンパーガードが違法なのか合法なのかは、車両や製品によって変わってくるため、装着には注意が必要です。
まずは、保安基準への適合が必要です。様々なパーツは自動車の保安基準に適合している必要があり、バンパーガードも同様です。また構造変更の必要がある場合も……。
購入と装着に関しては、専門知識のあるプロショップに相談することをオススメします。
バンパーガードの種類と効果
バンパーガードには、大きく分けて以下の2つの種類があります。
・フロントバンパーガード
フロントバンパーを保護するバンパーガードです。正直、林道程度ならバンパーガードはほとんど必要ありません。オフロードパークなどより荒れたオフロードを走行する際には、岩などがフロントバンパーに接触する場合があるため、フロントバンパーガードは重要です。
フロントバンパーのイカツい見た目は、そんなハードな走りをしないユーザーにとっても、かっこいいもの。保安基準に適合している製品なら、ドレスアップパーツとして装着することは非常に効果的です。
・リアバンパーガード
リアバンパーを保護するバンパーガードです。こちらも一般的な日本の林道を走行する程度なら必要ありません。が、本気でオフロード走行(トライアル競技など)する場合は、後退時に岩などがリアバンパーに接触することは十分考えられます。もっともそんな状況なら、ボディの他の部分もボコボコになっていてもおかしくないですが……。
バンパーガードは、材質や形状によって様々な種類があります。材質としては、スチール、アルミ、ステンレスなどが一般的です。形状としては、シンプルなものから、複雑なデザインのものまで、様々な種類があります。
まとめ:オフロードカスタムを始めるために
オフロードカスタムに必要なステップ
初心者でも始められるオフロードカスタムのステップをまとめました。オフロードカスタムは、車種や用途、予算によって、様々な方法があります。まずは、自分の車種や用途、予算に合わせて、どのようなカスタムを行うか計画を立てましょう。
カスタムの注意点とアドバイス
オフロードカスタムを行う際には、以下の点に注意する必要があります。
・安全性を第一に考える
・車検に適合するパーツを選ぶ
・専門業者に相談する
どのようなカスタムにもいえることですが、安全に配慮し計画的にカスタムを進めていきましょう。