【brand pickup】
安物オイルを使い続けて10万kmを目前に控えた250cc空冷単気筒エンジン。
そのくたびれたエンジンに高性能オイルを使ったらどうなるか?
…という記事です。
こんにちは、ライターのサブローです!
ボクの愛車・XR250の走行距離はもうすぐ10万km。
まだまだ元気に走っていますが、この距離になるとさすがに気になる症状が出てきました。
【気になる症状】
・ギヤがニュートラルに入りにくい
・エンジンのメカノイズが増えた
エンジンオイルは3,000kmごとに交換しているのですが、ずっと安物オイルばかり使ってきました。
そんな環境で10万km近くがんばってくれたXRをねぎらってやるために、高いグレードのオイルを入れてあげようというわけです。
選んだのはLIQUI MOLY(リキモリ)のエンジンオイル。
せっかくなのでフラッシングオイルとオイル添加剤も一緒に使ってみたので、その効果もレポートします!
これでニュートラルが出やすくなったり、メカノイズが軽減されたらいいなぁ…。
LIQUI MOLY(リキモリ)オイルとは?
LIQUI MOLY(リキモリ)オイルは1957年にドイツで誕生した総合潤滑油メーカーです。
ドイツ本国ではエンジンオイルの市場占有率30%以上を誇るトップブランドで、ヨーロッパだけでなく日本でもたくさんのバイク/クルマ愛好家に支持されています。
レース現場でも活躍してるので、リキモリのロゴが入った車両を見たことがある人も多いはず。
実はMoto2/Moto3では、すべてのレース車両にリキモリのオイルが使われているんです。
知っていましたか?
しかも、そのオイルはレースのために特別に配合されたものではなく、誰もが購入できるオイル。
つまり世界最高峰を目指すライダーと同じ性能を手軽に体感できるというわけです。
ちなみに、「リキモリ」のリキは「Liquid/リキッド(液体)」、モリは「二硫化モリブデン(固体潤滑剤)」のこと。
二硫化モリブデンは潤滑性が非常に高く、また高い荷重に耐えられる性質を持つため、エンジンオイルとの相性がすごくいい物質なんです。
リキモリは、その二硫化モリブデンの液体化に世界で初めて成功したブランドで、それが社名になっているんですね。
さっそく使ってみた!
以下の手順で作業します!
1.フラッシングオイルでエンジン内を洗浄
↓
2.エンジンオイルを交換
↓
3.オイル添加剤を注入
【フラッシングオイル】Motorbike Engine Flush SHOOTER
この製品は、エンジン内に溜まった汚れを取り除くフラッシングオイルです。
公式サイトによると「オイルの清浄作用でも解決できない、しつこい汚れやスラッジを取り除き、新しいオイルの性能を十分に引き出します。」とのこと。
使い方はすごくカンタンで、
「今入っている古いオイル」に継ぎ足して使えるというお手軽さ。
継ぎ足したあとは10分間アイドリングしてドレンボルトを外して抜き取るだけ!
エンジンオイル1~2Lに対して1本入れればOK。しかも価格は1本たったの660円!
まずはフラッシング前と後でエンジンオイルがどれくらい変化するのか見てみます。
ちなみにフラッシング前の安物オイルは500kmくらいしか使っていないのでキレイな色をしています。
フラッシングをしたところ…
フラッシング前はキレイなアメ色。
でもフラッシングをした後のオイルは黒ずんでいました。
この黒くなった分が、商品説明にあった「オイルの清浄作用でも解決できない汚れ」なんでしょう。
たったこれだけの作業で内部の汚れが落ちるのであれば、オイル交換ごとに使ってもいいですね。
ちなみにオイルのブランドを変える場合は、このフラッシングを行うことが推奨されています。
【エンジンオイル】Motorbike 4T 10W-40 Offroad
フラッシングでエンジン内部をキレイにしたあとはいよいよオイル交換です!
今回は「オフロード」という商品を使用しましたが、もちろんオンロード用もあります!
交換後、100km走ってみたところ…次の効果をハッキリと感じました!
抽象的な表現では伝わりにくいと思いますので、変化を数値化してみました(個人の感想です)。
【安物オイル→リキモリオイル】
・スタートダッシュが鋭くなった 【体感レベル】100→118(オイル交換前を100とした場合)
・ギヤチェンジがなめらかになった【体感レベル】100→110(同上)
まずは加速について。
普通に発進したくらいだと「ちょっと力強くなったかな?」程度でしたが、エンジンを高回転まで回して強めに加速するとハッキリと違いを感じました。
レースやスポーツ走行をする人ならきっと体感できると思います。
あとは、冒頭でお伝えした「ニュートラルが出にくい問題」。
要するに、1速と2速の間を行ったり来たりするというもので、どれだけやさしくペダル操作をしてもNに入ってくれないんです…。
アクセルをあおったり車体を前後に動かせば入るんですが、時間がかかるし周囲に迷惑なので控えていました。
それが…
※画像クリックで再生
(左下のつま先の動きと右上のニュートラルランプに注目)
このとおり!
1→Nはまだ入りにくい時がありますが、2→Nはバッチリ入るようになりました!
何年もあきらめていた症状が改善されて感激です!
【オイル添加剤】Motorbike OIL Additive MoS2 SHOOTER
最後に使った商品は、新しいエンジンオイルに混ぜるタイプの添加剤です。
公式サイトによると「摩擦抵抗と金属摩耗を低減し、エンジンレスポンスと燃費を向上させ、シフトフィーリングの改善及び、誤作動を防止」とあります。
しかも耐久性が高く、長く効果を維持できるとのこと。
これも期待できそう! さっそく使ってみました!
念のためお伝えしておくと、今回ボクが作業した手順(オイル交換後に注入する)は正しくありません!
正しい手順は、「エンジンに入れる前のオイルに混ぜる」です。
今回は特別に、添加剤単体の性能を確かめるためにイレギュラーな方法をとっています。
添加剤を注入したあと、テスト走行をさらに100kmほど行ってみました。
その変化がコチラ。
【安物オイル→リキモリオイル→リキモリオイル+添加剤】
・スタートダッシュが鋭くなった 【体感レベル】100→118→120(オイル交換前を100とした場合)
・ギヤチェンジがなめらかになった【体感レベル】100→110→113(同上)
オイル交換後よりもさらに加速が鋭くなりました!
ギヤチェンジに関しては、オイル交換をした時点でかなり改善されていたので、添加剤によるフィーリングの変化は「ちょっとよくなったかな?」程度でした。
でも気付いた点が1つ。ギヤチェンジ時の音が変わりました。
今までは「ガッ」という衝突音だったのが、「チッ」という嚙み合うような音に変わりました。
ミッションへの負荷が軽減されているようで安心感UPです!
最後にエンジンのメカノイズをテスト
ちなみ今回のオイル交換では、ある実験をしました。
それはエンジンの「音」を測定すること。
つまりオイルや添加剤の効果でエンジンノイズがどれだけ変化するかを比較してみたんです。
スマホアプリを使ってアイドリング時の音量を測定してみたところ、以下の結果になりました。
左から 「オイル交換前」 「オイル交換後」 「オイル交換後+添加剤」 です。
もっとも違いを感じたのは、安物オイルからリキモリオイルに交換した直後。
測定アプリを使わなくても音が小さくなっていることがわかりました。
その後、添加剤を注入すると、耳では分からない変化でしたがアプリだと数値に表れていました。確実に効果が出ています。
エンジンのノイズは、パーツの摩擦や衝突から発生します。
そのノイズが低減したということは、それだけ潤滑性と保護性が高まっていることになります。
さらにフリクション(抵抗)も減ってエンジンがスムーズに回るようになったことで本来のパワーを引き出せますし、エンジンの寿命も延びることでしょう。
もし、今回使用したXR250に新車時からリキモリオイルを使っていたら、同じ10万kmでも、もっと元気に走れたかもしれません。
そう思うと、「もっと早くこのオイルのことを知りたかった!」というのが正直な気持ちです。
愛車と長く付き合いたい皆さんなら、きっとオイル選びには気をつかっているはず。
でも、どんなオイルを選べばいいのか迷ってしまうことがあるかもしれません。
そんなときは、このリキモリオイルをぜひ試してみてください。
あなたの愛車のパフォーマンスを引き出し、寿命を延ばしてくれる心強い味方になってくれますよ。
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