ロースタイルのキャンパーやソロキャンプを楽しむ人たちを中心に人気のある「スチール製メッシュテーブル」。今ではさまざまなブランドから発売されているが、いち早く市場に登場したのは、テントファクトリーの「スチールワークスFDテーブル」シリーズだ。
テントファクトリーが誕生した10年前からラインアップされているシリーズで、当時、新たなスタイルとしてロースタイルが流行り始めていたことや、これまでにないデザインだったことから大ヒット。以降、さまざまなブランドから同様の製品が発売されている。
そんな「スチールワークスFDテーブル」シリーズ誕生には、どのようなストーリーがあったのだろう? 今回は製品の誕生秘話や開発コンセプトを紹介していこう。
アメリカ西部開拓時代のキャンプギアをヒントに誕生
テントファクトリー誕生当時のキャンプスタイルは「キャンプといえばカレーかBBQ」ではなく、ダッチオーブンやスキレットなどを使った料理が一般化していた時代。しかしテーブルの主流は、天板が化粧合板や木製だったことから、熱いダッチオーブンを直に載せることができなかった。
そんなときヒントになったのが、アメリカの西部開拓時代から使われていた「ファイアストーブ」。焚き火の上にセットして使用する、調理用のスチール製脚付きグレートだ。
しかしアメリカのモデルは、テーブルとして使うにはサイズが小さかったため、日本のキャンプ事情に合わせたサイズを開発。こうして熱いダッチオーブンでも平気で載せられる「スチールワークスFDテーブル」が誕生した。
焚き火で調理するのに便利なグレートとしても使える!
「スチールワークスFDテーブル」は、このような経緯で誕生したテーブルなので、加熱直後のダッチオーブンやスキレットを載せても、焦げたり溶けたりする心配はない。
それどころか、焚き火の上にセットしてグレートとして使うことも可能だ。ダッチオーブンやスキレットを安定した状態で置けるので、安心して調理できる。
天板には「ラス網」と呼ばれる金網状の天板を採用している。剛性が高くてねじれに強く、鍋や食器などを置いても滑りにくいので、地面が少々傾斜していても滑り落ちる心配はない。
豊富なサイズやカラーのバリエーションも魅力!
サイズのバリエーションが多いのも「スチールワークスFDテーブル」の特徴だ。発売当初は、スタンダードサイズの600と、延長テーブルやサイドテーブルを想定して作られた450の2種類のみだった。
しかし現在は、ひとまわり大きめの700、メインテーブルに使える900を追加し、拡張性も向上。45×90cmの900を1台、45×60cmの600を2台組み合わせて、広いテーブルを作ることもできる。
さらに2020年シーズンからは、天板高を26cmから42.5cmに高くしたMH(ミドルハイ)シリーズを展開。さまざまなシーンに対応することができるようになった。入れ子式のネストテーブルのように使うことも可能だ。
カラーもブラック、レッド、モスグリーンの3色展開(MHのみブラック、モスグリーンの2色)と豊富なので、好みに合わせたカラーコーディネートも楽しめる。
安全耐荷重20kgはクーラーを載せても大丈夫!
安全耐荷重は20kgあるので、クーラースタンドとしても使用可能。MHモデルなら、立って調理をするときにちょうどいい高さにセットできる。
また、積み重ねてラックとしても使用可能。同じサイズを重ねた際、天板と脚がフィットするように作られているので、滑り落ちる心配はない。ただし、しっかりと固定はできないので、手をついたり、子どもがつかまってしまうような場所への設置は注意が必要だ。
このように、さまざまな使い方やカラーコーディネートが楽しめる「スチールワークスFDテーブル」。自分好みのサイトを演出したいキャンパーは、注目しておきたいアイテムのひとつだ。