三浦半島から房総半島へフェリーで東京湾を横断
バイクツーリングの楽しみ方は人それぞれではあるが、愛車の排気量やタイプなども考慮してプランを立てることが多いだろう。今回、高速道路を使えない125cc(原付2種)のバイクで一般道を走るツーリングを満喫することにした。
今回のツーリングの相棒は125㏄(原付2種)のバイク。したがって高速道路を使ってのルートは走ることが出来ない。しかし制限速度が低く、渋滞や信号のある一般道のみを走ってのツーリングとなるとどうしても走れる距離が限られてしまう。
そこで今回のツーリングプランとして思いついたのが「一般道+フェリー旅」だ。東京湾を横断するフェリーを使って三浦半島と房総半島の両方を満喫するというなんとも壮大なツーリングプランだ。
スタート地点は神奈川県横浜市内。ここから県道22号と国道16号を通って東京湾フェリー・久里浜港へと向かう。横浜市内は交通量が多かったが、三浦半島に入ったあたりからスムーズに流れ始める。時間があれば半島の南側もゆったりと周ってみたかったが、今回はフェリーの時間もあったので観音崎沿いを走りつつ、途中にあるペリー上陸記念碑だけ立ち寄ってみることにした。
東京湾フェリーで片道40分の船旅を満喫
東京湾ファリーは神奈川県横須賀市久里浜から千葉県富津市金谷を結ぶフェリー。東京湾を約40分で横断する。
運行スケジュールは朝は6時20分からで夜は19時20分までとなっているので、早朝に出発すれば日帰り旅行も楽しめる。
料金は、125ccであれば往復3500円とリーズナブル。高速道を利用してぐるりと周るより安上がりだ(大型二輪は往復5000円)。
愛車と共にフェリーで東京湾を横断する貴重なひと時。
東京湾フェリー・久里浜港に着くと、車はすでに何台か並んでいたが、バイクは筆者のみ。往復乗船券を購入し、バイクを乗船待ちエリアへと移動する。
やがてフェリーが到着し、バイクに跨って乗船の準備をする。房総金谷から乗船した車やバイクが次々と降りてくる。
そしていよいよ乗船だ。誘導に従ってフェリーに乗り込む。フェリーのスタッフの方が手慣れた感じでバイクを固定してくれるので、キーだけ抜いて客室甲板へと上がる。
出航までがワクワクする時間だが、室内にいるのももったいないので展望ブリッジでしばし待機。
汽笛とともに船は予定通りに出航。狭い湾内を絶妙なハンドリングで船を転回する様子に感動してしまった。
久里浜港フェリーターミナルの切符売り場乗船前は指定のバイク専用エリアへ駐車して待機する。
フェリー旅はのんびり快適に過ごせる
房総金谷に到着したら、まずは腹ごしらえ
航行中は波も穏やかで船はどっしりと安定している。展望デッキからの眺めは最高! のんびりと船旅を満喫することができた。約40分の船旅を経て、房総・金谷港へと到着。バイクの固定を外してもらいフェリーを降りる。
房総の天気も良好だ。内房なぎさラインへ向かう前にまずは腹ごしらえだ!
東京湾フェリーには、久里浜港、金谷港ともにフェリーサービスセンター内にレストランがある。今回は金谷港にある「波留菜亭」にて腹ごしらえをすることにした。名物の黄金アジ定食などもあるが、手軽な「漁師バーガー(800円)」をチョイス。黄金アジのバーガーの味はサクサクで美味い!
房総の海沿い道をのんびり自分のペースで思う存分に走る
房総金谷港から南へと向かい、今回の目的地としていた「鋸山」へ。バイクは山上の駐車場まで行けないので、ロープウェーに乗って山頂へと向かう。
鋸山は房総の定番観光スポットであり、山頂からの眺めは下の写真を見てもらえれば分かるが、広大な景色を望め、天気が良ければ富士山も見ることが出来るほど。「関東の富士見100景」にも選ばれている。
また、日本一の大仏や百尺観音、地獄のぞきなど見応えのあるものが多数あるのだ。その中でも個人的に見たかったのが「石切り場跡」だ。あの「天空の城ラピュタ」にそっくりなスポットで有名な場所で、江戸から明治にかけて行われていた石切り場を見ることが出来る。その壮大なスケールは圧巻の一言。行かれる際は是非見てもらいたい。
鋸山を堪能した後は、時間を忘れて海沿いの道をのんびりと走る。帰りのフェリーに間に合うように戻ったが実に充実した1日であった。フェリーの往復券は7日間有効なので、次回はぜひ泊まりで来たいと思うほど楽しい時間だった。
絶景を一望できる「鋸山」へ
鋸山は、鋸南町と富津市の境に位置する山で、標高は329m。その昔「房州石」と呼ばれる石材の石切場として栄えていた。現在では登山やハイキングスポットとして人気を集めていて、その山頂では日頃のストレスが吹き飛ぶような“スリル”と“絶景”を楽しむことができる。鋸山山頂へは「徒歩」「クルマ」「ロープウェー」いずれかの方法を選ぶことができるが、山頂の駐車場にはバイクでは行けないので、ロープウェー乗り場の駐車場に止めるようにする。なお今回行った石切り場跡へ行くには登山レベルで歩く必要があるのでご注意を。
一般道&フェリー旅の相棒バイクは走りも良いしコスパも高い!
旅の相棒は125ccのスズキGSX-S125 ABS。ナンバーが無ければ125ccとは思えないほどのボリュームがある。そんなGSX-S125の走りは軽快そのもの。倒し込みや切り返しは自分の意思通りに動いてくれるが、神経質なものではなくごく自然なフィーリングだ。超ショートストロークの125ccエンジンは、7000回転付近から明確にパワーが盛り上がり、レッドゾーンの始まる1万1500回転まで気持ち良く回ってくれる。クラスを超えた気持ち良い走りを実現しながら、それでいて価格は42万円と、コストパフォーマンスにも優れたモデルだと改めて実感出来た。
SUZUKI GSX-S125 ABS
<SPEC>●全長2000㎜/全幅745㎜/全高1035㎜/シート高785㎜ ●車重135kg ●水冷 4ストローク 単気筒 DOHC 4バルブ 124cc、11kw(15PS)/10,500rpm、11N・m/8500rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量11ℓ ●ブレーキF/R=ディスク ●タイヤサイズ:F90/80-17M/C、R130/70-17M/C
今、買える原付2種(125cc)バイクラインナップ
維持費を抑えながらバイクライフをしっかり楽しめるのが125ccクラスのバイクだ。
ここではそんな125ccバイクで今買えるモデルを紹介していこう。
Honda
ホンダは数多くの125ccモデルをラインナップしている。日常の足として、ツーリングの相棒としてなど、様々なバイクライフを提案してくれるモデルが勢揃いしている。
YAMAHA
ヤマハは、これまでは125ccモデルはスクーターのみであったが、間も無く3種類ものモデルが登場する。どれも個性的なモデルなので発売が楽しみだ。
SUZUKI
GSX-S125のフルカウルバージョンがこちらのモデル。GSX-Rの名にふさわしいレーシーなスタイルと、シャープな走りを実現している
KAWASAKI
Zシリーズの中で最も軽くコンパクトな車体を持つのがこのモデル。高回転域までスムーズに吹け上がる空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載する。
KTM
大型バイクのイメージが強いKTMだが、実は一番下は125ccからラインナップしている。DUKEファミリーにふさわしい走りと装備を備えている。
BRIXTON
日本に導入されたばかりのブランドであるBRIXTONだが、ラインナップの中には125ccモデルも用意されている。洗練されたスタイルで注目されること間違いなしだ。
GPX
ビジネスバイクのようなPOPz110だが、細部を見るとヴィンテージシートやLEDランプ、セミデジタルメーターなどこだわりの装備が充実している。
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