日本各地の走って気持ち道、楽しい道、美しい道などを紹介しているモトメガネの人気コンテンツ『日本百名道』。
北海道から沖縄県まで、紹介している道は100本以上にわたる。
今回はその名道の中で眺望の良い絶景道『橋』を紹介しよう。
さらに『道の駅』コンテンツもあるので、そちらと合わせてルートを組めば完璧!
ぜひともツーリングプランに役立ててほしい。
角島大橋
~エメラルドグリーンの海を眼下に走る~
本州の西端、山口県下関市の北部、長門海岸の日本海上にあるのが角島です。周辺の海は、貝殻が砕けた残骸が海底に堆積した白い砂で覆われ、海水が美しく澄み切っているために、太陽光の加減でエメラルドグリーンから紺碧色まで微妙に色合いが変化していきます。
この美しい海の本土と角島を結んでいるのが角島大橋です。角島の名前の由来は、上空から見ると島の東西にある牧崎(東)と夢崎(西)の2つの岬が、ウシの角のように突き出していることからつけられたと言われています。
かつて、フェリーでしか往来できなかった角島に、2000年に当時無料で渡れる一般道の橋としては日本一の1780mを誇る角島大橋が開通しました。角島大橋は、長門海岸国定公園内にあるため、橋脚の高さを抑え、周囲の景観に配慮した構造になっていて、自然環境保護の努力が認められ、2003年には「土木学会デザイン賞2003」の優秀賞を受賞しています。
古宇利大橋への道/県道247号線
〜橋の両側に広がるエメラルドグリーンの海〜
全長1960mの『古宇利大橋』は海の上を走る沖縄本島屈指の絶景ポイントだ。
この橋は沖縄県内の無料通行できるものとして2番目に長く、橋の両サイドから見渡せるエメラルドグリーンの海は思わずため息が出るほど美しい。ツーリングの疲れを癒やしてくれることだろう(※橋の途中は駐停車禁止)。
『古宇利大橋』へは、沖縄県を南北に走る国道58号から沖縄県道110号で奥武島(おうじま)~屋我地島(やがじしま)を経由し、途中から県道247号へと入った先に位置する。
この県道247号は島を周遊する道路で一周約6.5km。時間にして10分ちょっとで周ることができる。古宇利島内はそのほとんどが畑と集落だ。時折、農耕車も走っていたりと長閑なイメージ。海を見ながらゆっくり走りたい。
四万十川/国道381号線
〜清流と共に走る名道〜
四国西部山地に源流を発し、四国山地を逆S地字状に太平洋に流れる四万十川。本流に大規模なダムが建設されていないことから最後の清流といわれ、美しい水の流れを保っている。その川に沿うように道路が走っており、源流から河口まで川とともに走ることができる。なお、水の美しさで言うと同じ高知県を流れる仁淀川の方が上で、連続して日本1位を記録している。
四万十川源流からは県道378号~県道19号~県道322号で南下し、窪川町付近から西に向うと国道381号(土佐街道)が寄り沿う。ふたたび南下を始めると国道441号が受け取り、中村市では県道340号が河口まで走る。県道は昔ながらの情緒ある里山の景色を楽しむことができるが、やや道路幅が狭く集落内を通る区間もあるので、走行には注意したい。
国道381号の周辺には道の駅、キャンプ場、温泉などもあり、のんびりと走りを楽しむのに最適。また、屋形船や納涼船、カヌー体験にボート下りとアクティビティも充実している。川から周囲の景色を楽しむのもいい思い出となるはず。
四万十川と言えば欄干のない沈下橋が有名だ。鉄筋コンクリート造りで、欄干がないのが特徴。台風や大雨時に橋が沈下することで、流木などが橋脚などで滞留し橋全体が破損、流失するのを防いでいる。川の中下流付近にたくさんかかっており、一部車両での通行も可能である。沈下橋で最も有名なのが国道441号沿いの岩間沈下橋だ。高知の教習所では沈下橋の走行も入っているという。
中上流の沈下橋周辺は、夏は地元の子どもたちの格好の泳ぎ場となっている。
高千穂神話街道
〜沿線には日本神話の舞台が多数点在する快走路〜
延岡から日本神話の故郷「高千穂」をつなぐ国道218号が『高千穂神話街道』。五番ケ瀬川渓谷の右岸と左岸をつなぐ橋を何本もわたる快走路。
宮崎県を代表する觀光地を結ぶ完全2車線道路は整備の整備状況も素晴らしい。パイパスも作られて走りやすいが、渓谷美を味わうという点では寂しい気もする。左岸に点在する農村風景はゆっくりと時間をかけて回りたくなる魅力ある場所。
渓谷の川沿いを走る旧道は1.5車線~2車線、地元の生活車程度しか走らないのですいている。ここから見上げる高さ137mのアーチ橋青雲橋も魅力的だ。
高千穂周辺の道路は改良と建設が進み、国見ケ岳から先の板屋から国道325号を横断し、天岩戸神社を経由して日之影深角ICに至る広域農道神話アグリロードは交通量が少ない快走路だ。
糠平(ぬかびら)国道/国道273号線
〜雄大な原生林 北海道ツーリングの定番道路〜
北海道中央部に広がる雄大な大雪原生林の中を、層雲峡から糠平湖に走り抜ける国道273号は国内トップクラスのドライブルートである。中でも三国峠展望台からは東側に広がる原生林の景色は北海道の雄大さを感じる場所だ。
層雲峡から大雪湖を通って三国峠までは、山深い川沿いのルートで緩やかなカーブが連続し走りやすい。三国峠からは雄大な原生林を異物のような人工物であるいくつかの橋を下っていく。その後は、さわやかな白樺林の直線道路をクルージングしながら糠平湖に到着する。
北海道の東西を結ぶ幹線道路でもあるので、大型トラックの通行も多い。道路に駐車しての撮影は危険なので、駐車スペースに停めることをお薦めする。
道は大変よく整備され冬季走行を前提にした道幅も広く運転はしやすい。ツーリング本でよく見る松見大橋は、三国峠駐車場から少し東に向った緑深橋からの撮影になる。橋の手前に駐車スペースがあるので、そこにバイクを置いて撮影したい。