【brand pickup】
大盛況のうちに閉幕した第50回東京モーターサイクルショー。会場には二輪メーカーはもちろん人気パーツブランドも数多く出展していました。中でも連日多くの来場者で賑わっていたのが国内パーツブランド大手のキジマ(KIJIMA)です。
2023年に創業65周年を迎えたキジマ。そもそもはゴムパーツを中心とする二輪用品の開発がキジマの原点だそう。いまでは原付から大型バイク、そしてハーレーなどの輸入車まで数多くのアイテムを自社で開発。そのどれもがライダー目線で考え抜かれた商品とあって、数多くのバイク乗りたちから支持されています。
第50回東京モーターサイクルショーでは、ホンダDAX125、CT125、クロスカブ、レブル250などホンダの人気車種のほかに、ハーレーダビッドソンのスポーツスターS、そしてカワサキの大ヒットモデルZ900RSとZ650RSのデモモデルを展示。各車にはキジマ製の最新アイテムがフル装備しているとあって、バイクユーザーにとってはアイテムの装着感がわかりやすい展示となっていました。
ここからはキジマブースや展示車両に装着された最新アイテムをダイジェストでご紹介します。
①ホンダCT125用パーツ
言わずと知れた原付二種の大ヒットモデルCT125ハンターカブ。ホンダ横型エンジンとテレスコピック式フォークの組み合わせでより「バイクらしい」ハンターカブは、街乗りからアウトドアユースまで幅広い使い方を楽しめるモデルです。
スタイリング上のハイライトとなるのはフロントのアップフェンダーと車体の各部に装着されたキャリア。写真のようなフル装備ならキャンプツーリングやロングツーリングまで対応できるでしょう。もちろん、このデモ車に装着されたパーツの中から普段の街乗りや自分の使い方に合わせたパーツをチョイスするのもおすすめです。
フォグランプ&ヘッドライトガード
ウインカーの下に専用ステーを介して装着するLEDフォグランプキット。消費電力は合計で18W、色温度は5000-6200Kなので、純正のヘッドライトとのマッチングも○。
夜間走行が多いライダーはもちろん、被視認性向上により街中での安全性も高めてくれます。また、ヘッドライトガードは前走車の巻き上げた小石などからレンズを保護するアイテム。仲間と林道に出かける機会が多いライダーならマストアイテム!
フロントとリアの頑丈なキャリア
旅を楽しむためには欠かせない追加キャリア。フロントとリアのキャリアは頑丈なスチール製でブラックのペイントもCT125の雰囲気にマッチ。リアのキャリアラックは、純正キャリアを土台にして周囲にスチール製の格子を設けた技アリ!なアイテム。
この無骨なデザインなら、街乗り用のCT125でもスタイリッシュに走れますね。箱を使わずいろんなものをあれこれ積みたい時にはネットとの併用で使い勝手が向上するアイテムです。また、車体の左サイドにはバッグサポートも装着されています。このサポートがあれば、サイドバッグを取り付けてもバッグとホイールが干渉しません。
タクティカルサイドバッグTC04:16L
ミリタリーアイテムに着想を得た人気のバッグシリーズがK3 タクティカルバッグシリーズ。写真は16L容量で日帰りから数泊のツーリングまで実用的なアイテムです。ソフトバッグに見えますが、バッグの周囲には柔軟性のある樹脂のプレートが入っているので、中身が空だったり、荷物が少なくても型崩れしないので、つけっぱなしにして使うのもアリ。もちろん、柔軟性があるので荷物が増えても多少無理が効くのも嬉しいポイント。
バッグの内部は袋状になっており、高い防水性を誇ります。また、防水カバーも付属しているので、大雨などの悪天候時にはバッグを丸ごとカバーすることも可能です。普段使いからツーリングまでとても便利なアイテムですね。
センターキャリア&エンジンガード
ヘビーデューティかつ実用性に優れたアイテムがエンジンガードとセンターキャリアです。エンジンガードは絶妙な張り出し加減で万が一の際にも車体を保護するだけでなく、エンジン真下までカバーしているので、本格的なダート走行でも頼もしいアイテム。センターキャリアはちょっとした小物をくくりつけておくには便利なアイテム。また、シート下にはヘルメットロックも装備しています。
②ホンダクロスカブ用パーツ
こちらはハンターカブと人気を二分する、クロスカブ。日本一周などガチな長旅を楽しむカブユーザーから絶大な信頼を集めるクロスカブのために、キジマでは質実剛健なパーツを数多く用意しています。
フロントキャリア
ちょっとした小物の収納に便利なフロントキャリア。写真のようにK3のバッグを使って荷物を括り付けておくと使い勝手も良いでしょう。こちらは現在開発中のパーツです。
マルチセンターキャリア
こちらは開発中のマルチセンターキャリア。車体中央の樹脂製カバーに沿ったデザインです。写真のようにK3のタクティカルバッグを装着するのも便利ですし、バッグの大きさによっては、ノーマルのカブと同じように、またがる際に足を通すこともできるでしょう。
リアキャリアラック&バッグサポートラージ
CT125同様にリアキャリアを利用した大型リアラックも開発中。またダウンマフラーの採用で車体左右にバッグを取り付けやすいクロスカブのために専用のバッグサポートも登場。写真は容量16LのTC04を両サイドに取り付けています。これだけで32Lもの積載が可能です。これに加えてリアラックやセンターラック、フロントラックを組み合わせればビッグバイク顔負けの積載力を実現できるのです!
マウントバーステー
ナビゲーションやスマートフォン、USB追加ソケットなど各種アクセサリーをメーター周辺にマウントするために必須のアイテム。必要最小限の大きさとシンプルな造形はクロスカブの雰囲気を壊しません。街乗りでも超便利なアイテムです。
③ホンダDAX125用パーツ
ホンダDAX125も登場するや否や大ヒットを記録しているホンダ原付二種の人気モデルです。そんなDAX125でもキジマのアイテムを駆使すればハンターカブやクロスカブに負けないヘビーデューティな1台を作り上げることも可能!
K3 タクティカルシートバッグTC06
ロングツーリングの強い味方、大容量シートバッグにもK3シリーズがラインナップ。元々キャリアのないDAX125では、開発中のリアキャリアにシートバッグをセットしています。このシートバッグは他のK3同様に拡張性の高いループをバッグの各面に配置しているので、自分好みのカスタマイズが可能。さらにポケットやベルト類も充実しているので、複数台のバイクを所有しているライダーなら、これひとつであらゆるモデルに装着することができます。
フロントキャリア&センターキャリア
キジマではDX125のパーツも鋭意開発中で、フロントキャリアとセンターキャリアも近日登場予定です。フロントキャリアはスチールパイプによるシンプルな造形で汎用性の高さが期待できます。
センターキャリアはセンターフレームを包み込むようにパイプをレイアウトしてその左右にバッグ等が装着できる作り。写真の車両では容量4.3LのK3シリーズ・タクティカルツールバッグTC03を左右にダブルで装着しています。ライディングポジションを考えると、この一にはTC03がベストでしょうね。
ヘルメットロック
ハンドルにはマスターシリンダーと共締めする形でハンドルロックを装着。機能を省いたDAX125だけに、こうしたアイテムの追加で愛車はもっと便利に。
ブレーキペダルカバー靴底
キュートなルックスながら、しっかりとしたグリップで確実な操作をアシストするブレーキペダルカバー靴底。シーソー式ペダルでも同様の靴底型のステップとしています。なお、このパーツについては、前述のCT125ハンターカブ、クロスカブ用にもそれぞれラインナップしています。
④カワサキZ900RS Cafe用パーツ
往年のZシリーズをモダンに再構築したカワサキZ900RSは発売以来ロングセラーを記録する大人気ビッグバイク。キジマではZ900RSのスポーツイメージや質感をさらにアップするハイクオリティなパーツを数多く用意しています。
TECH12 ラウンドミラー
アルミダイキャスト製のシャープなデザインの本体と美しいリアルカーボン仕上げが特徴の新作TECH12ラウンドミラー。往年のZのラウンドミラーを現代風にアップデートした最適解とも呼べる作りは質感もGood!
フェンダーレスキット
リアビューに軽快感を与えるフェンダーレスキットはキジマの定番パーツにひとつで写真は参考出品のもの。PMC社製のロングテールキット(参考出品)との組み合わせもスポーティです。なお、このロングテールに対応すべく、テールランプをバックさせるキットもキジマ製で、さらにタンデムグリップも参考出品のアイテムです。
ステップ・リロケーションブラケット
Z900RSの純正ステップで気になるのがステップ位置。停車時に足をつく際に純正ステップが当たりやすいので、不快に思う方もいるでしょう。そんな時にステップ・リロケーションブラケットを装着すると、純正ステップのままステップマウント位置をわずかに後退させることができます。
エンジンガード&パルサーカバー
万が一のためのエンジンガードはZ900RS Caféのスタイリッシュな外観にフィットするシンプルなスタイルです。また、ドレスアップ用のパルサーカバーセットは、往年のZシリーズのドレスアップカバーのようにフィン付きのクラシックデザインで、真っ黒なエンジンのワンポイントにもおすすめ。
グリップヒーターGH10 130mm
スポーツバイクといえどももはやコレなしでは走れませんよね。キジマ製のグリップヒーターキットは多彩なタイプを用意していますが、こちらはスイッチが一体型となったスタイリッシュなもの。ハンドルバーへの後付けスイッチが苦手な方には超おすすめ。スイッチ部はクリック感もわかりやすく、さらにハンドル周りの雰囲気に馴染むデザインです。
⑤カワサキZ650RS用パーツ
Z900RSに続く、往年のZシリーズをオマージュしたZ650RSは並列2気筒エンジンを搭載する軽快なスポーツネイキッドです。キジマではZ650RS用のパーツも開発しており、ドレスアップはもちろん、写真のような旅仕様まであらゆるスタイルを楽しむことができます。
ウインカーランプセット TRシーケンシャル
流れるような点灯パターンで被視認性とカスタムアピール度も高いシーケンシャルウインカー。キジマのLEDウインカーはスタイリッシュなデザインと高い輝度でスタイルと安全性を両立しています。
エンブレムステー
旧型カワサキファンにはお馴染み、アンダーブラケット前方のカワサキロゴ。キジマでは専用ステーを製作して別売りのカワサキロゴをセットすることが可能です。
エンジンガード
超シンプルなデザインながら高い防御力を持つエンジンガード。ダウンチューブに取り付けるタイプですが、クラッチカバー下部までしっかりガードすることができます。
アシストキャリア
積載性に乏しいZ650RSですが、開発中のアシストキャリアはK3シリーズの大型タクティカルバッグが積載です。キャリア本体はシートのタンデムシートの外側を取り囲むような形状で、荷物を載せない場合はタンデムランもこなせる優れもの。積載性を考慮しつつも左右の張り出しを抑えているのでZ650RSのスポーティなイメージを崩しません。
フェンダーレスキット
リアビューをスポーティに変更するフェンダーレスキットは、ナンバープレートホルダーの下にシャープな泥除けを装備。この独自デザインによって後輪の水ハネも効果的に抑制しています。
グリップヒーターGH10 120mm
Z650用にもグリップヒーターを用意。こちらもスイッチ内蔵型のスタイリッシュなデザインです。
ミラー TECH11オーバルエッジミラー
新開発のTECHシリーズミラー。こちらはオーバル型でより広い視野を確保したモデル。ステー本体に肉抜きもクール!
⑥ホンダレブル用パーツ
250クラスで大ヒットを記録中のレブル250。これまで数多くのカスタムパーツをリリースしてきたキジマは、今回のショーではレブルをロングツアラー見立てたデモ車を展示。長旅を快適に楽しむライフスタイルを提案していました。
フェアリングキット
レブル250/500共通のフェアリングキットは、ヘッドライト上部から左右グリップ付近までを広範囲にカバーするもので、カスタムアピールはもちろん防風・防雨性も格段にアップ。出荷時は黒ゲル仕上げなので、好きな色にペイントして楽しみましょう。
フォグランプキット
開発中のフォグランプキット(イエロー発光)は、ヘッドライト下に取り付けるLED式。付属する専用のステーはランプの角度調整も容易な親切設計です。なお、写真のブラス仕上げのヘッドライトリムもキジマの人気商品で、フロントマスクのイメージチェンジにはおすすめ。
LEDコアテールキット
リプレイス用のテールランプキットもキジマでは数十年に渡る歴史を誇る定番のアイテムです。写真のテールランプキットは中央を凹ませた独特のラウンド形状で高い被視認性を誇るほか、リアビューをシンプルに引き締めてくれます。また、ウインカーは人気の超小型Nano 3で、小指の爪ほどの大きさながら、高い被視認性を誇っています。(ウインカーステー類は参考出品です)
ハンドル&テックマウント
グリップポジションが手前になるマットブラックのハンドルバーと、実用性に富むTグリッパー&5GコントロールマウントKITのセットアップでライディングはもっと快適に。さまざまな追加パーツに対応するマウントバーとの併用でコックピットをスタイリッシュに演出します。
フロントリーチシート
こちらは現在開発中のシート。座面の形状や厚みを一から見直してシートポジションを少し前方へと変更しています。これにより、ハンドルホールドがしやすいライディングポジションを生み出します。小柄なライダーや、ハンドル変更によるシートポジションの違和感を持つライダーにはおすすめのパーツです。
バッグサポート&タンデムグリップ
積載性を高めるバッグサポートはもちろんレブル用もラインナップ! シート上にタクティカルシートバッグを搭載すれば完璧な旅仕様に。K3シリーズのタクティカルバッグは汎用性の高いデザインとシンプルな構成パーツの恩恵もあって、バイクの種類を問わず簡単に取り付けができ、車両の雰囲気を壊しません。大ヒットを記録しているのも納得のアイテムですね。また、タンデムグリップは後端を絶妙な角度で曲げてあり、荷物を積むような場合でも重宝します。
⑦ハーレーダビッドソン・スポーツスター用パーツ
ハーレ―用のパーツも精力的に展開するキジマ。前回のショーに引き続き今回も人気のスポーツスターS用のパーツを展示していました。
サドルバッグガード
超スパルタンなデザインのスポーツスターSは積載性とは無縁のスポーツモデル。しかし、キジマのサドルバッグガードを使えば外観を損ねることなくサイドバッグが取り付け可能です。写真ではK3シリーズのタクティカルバッグTC02を装着しています。
ミッドコントロールキット
標準的な日本人には操作性で難があるフォワードコントロールですが、キジマではミッドコントロールキットも鋭意開発中で、展示車両にはプロトタイプを装着していました。純正のフォアコンを活かしたままミッドコントロールを追加するつくりなので、高速クルーズの際はフォアコンを、街中やスポーツライディングではミッドコントロールを、といった使い分けも可能です。
ナンバーサイドマウントキット
クルーザーでは定番なのがナンバープレートのサイドマウントカスタムです。キジマでは超小型ウインカーのNano3とサイドマウントパーツをセットにしたキットを用意しています。
メーターバイザー
参考出品のメーターバイザーはヘッドライトの上部をカバーするデザインです。小ぶりですが、これだけでも高速走行時には絶大な効果を発揮します。
フィフティバーハンドル&TECHミラー
ハンドルはフィフティバーをチョイスしてスポーティな仕上がり。バーエンドもキジマオリジナル。さらにTECH11オーバルエッジミラーを装着しています。ハイテックなデザインはスポーツスターSにもよく似合いますね。また、メーター周辺にユーティリティバーを追加すればTグリッパー&5GコントロールマウントKITも装着可能に。
<まとめ>
今回はキジマブースの模様をお届けしました。テールユニットやウインカーをはじめ、ミラー、グリップ、各種バッグなど多彩な商品群を誇るキジマですが、商品開発はパーツの種類を問わず一つのセクションでおこなっているそう。世の中のトレンドを巧みに読みながら、ライダーの琴線に触れる気の利いたパーツをリリースし続けるキジマは、ライダーなら誰でも一度はお世話になったことがあるパーツブランドでしょう。
企画開発部の西澤さんはブランドについて「ライダーの安心・安全をサポートし、“かゆいところに手が届く”キジマが今回のテーマです」と語ります。老舗ならではの安心感と、トレンドを踏まえたパーツ展開。今回のブースでは、パーツ装着車両の展示を軸にしたわかりやすいディスプレイが印象的でした。