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バイクが崖に落ちてしまった!ロープを使ったバイクの引き上げ方法

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

こんにちは!新しくMoto Meganeのライターになりましたベルと申します。

林道やオフロードを走っているライダーさんなどはバイクが崖の下に落ちてしまって人力だけで担ぎ上げるのが大変だった経験はありませんか?

今回は過去にロッククライミングをしていた僕がそんな時に使えるロープでバイクの引き上げる方法を紹介したいと思います。

目次

必要なギアを紹介

まずはバイクを引き上げるために必要な装備を紹介させてもらいます。

メインロープ1本

まずはバイクを直接引っ張るメインロープです。上の写真に写っている一番左にある物です。

クライミングロープなんて普段から持っている人はなかなかいないと思うのでトラックの荷締め等で使われているビニロンロープと呼ばれる物になると思います。ビニロンロープの場合、一般的に9mmの太さで引張強度が約700kgf。物が落下した時の衝撃荷重は2~3倍と言われているのでバイクを引き上げるとなると最低でも9mm以上のロープを使うべきでしょう。

スリング4本

ロープが輪っかになっている物です。操作性なども考えると、こればかりは登山用の強力なものを使用しましょう。ちなみにこのスリングは最大荷重2tとなっています。

カラビナ3つ

メインロープの右側に写っている緑色の物がカラビナ。これも本格的な登山用の物を使用します。間違っても100円ショップやホームセンターで売られている「NOT FOR CLIMB」と書かれている物を使用しないでください。理由はすぐに破断してしまうから。一方でクライミング用の物の多くは耐荷重2t以上となっています。

結び目を覚えよう!エイトノットとクレイムハイスト

次にバイクを引き上げるために必要なロープの結び方を2つ紹介します。

最強の結び目エイトノット

エイトノット

まずは「キングオブノット」と異名があるエイトノットから説明します。

まずは写真のようにロープを通します。

実際にロープを通したらこうなります。

次にその通した先端を結びたい対象物に通します。

バイクの場合だと強度のあるハンドルポスト真ん中のハンドルバーあたりが良いでしょう。

対象物にロープを通したらさっき作った八の字部分に同じようにロープを通していきます。

これでエイトノットの完成です。

写真では分かりやすいように少し緩めてますが実際に結ぶ時はギュッと縛ってくださいね。

クレイムハイスト

クレイムハイストはフリクションノットと呼ばれる摩擦力を利用した結び方でロープに対してロープを巻きつけて使用することが多い結び方です。

メインロープ(青)に対して輪っかになっているスリングをこのようにクルクルと3周から4周巻き付けます。

この時スリングが重ならないように注意してください。

次にスリングの末端を反対側の末端に通していきます。

これでクレイムハイストの完成。

バイクを引き上げよう「1/3システム」の作り方」

では用意したギアと覚えた結び方を使ってバイクを引き上げてみましょう。

ここではクライミングに利用される「1/3システム」という方法を紹介します。

まずはバイクを引き上げたい場所の近くに生えている太い立ち木にスリングとカラビナを固定し、支点を作ります(後の作業性を考えると顔より高い場所をおすすめします)。

そして先程紹介したエイトノットを使ってメインロープをバイクにくくりつけましょう。

結んだメインロープを木に設置した支点のカラビナに通します。

ここで先程紹介したスリングをクレイムハイストでメインロープに取り付けて反対の末端を支点のカラビナに通します。

こうすることでバイクを引っ張り上げている人がに万が一、力尽きてもクレイムハイストがメインロープをがっちり掴んでくれて再落下を防ぐことが出来ます。いうなれば安全装置ですね。

そしてもう一つのスリングをバイクから伸びてきたメインロープにまたクレイムハイストでくくりつけます。

そのクレイムハイストにカラビナを付けて支点1から帰ってきたメインロープをカラビナに通します。

実際にやってみると上の画像のようになります。

これで1/3システムは完成。メインロープを手前に引っ張ると「バイクの重量÷3」の力でバイクを引き上げる事が出来ます。

車重が180kgのバイクだと60kgの力で引き上げられる。(ロープとカラビナの部分で大きな摩擦力が発生するので実際に引き上げるにはもっと強い力が必要になります)

しかし、この状態だとロープを斜面下側から上に引っ張り上げる事になるのでもう少し工夫してみましょう。

左側のカラビナが支点1、右側のカラビナが支点2

先程、立ち木に作った支点の近くにもう一つスリングとカラビナを使って2つ目の支点を作成します。

そこにメインロープを引っ掛けてみましょう。

こうすることでロープを下から上に引き上げるのではなく崖下側に自分の体重を乗せて引っ張る事が出来るので先程の状態よりも楽に引き上げる事が可能になります。

注意点としては実際に引っ張り始めると支点に設置したオレンジ色のクレイムハイストの巻き付け部分がカラビナの方に近づいてくるので定期的に下側にずらしてやる必要があります。

支点1のクレイムハイストがカラビナに近づいている状態

ずらし方は簡単でメインロープに巻き付いているぐるぐる巻きの部分を掴んで下にずらしてやるだけ。(ただし、クレイムハイストをずらす時は安全装置としての役目を果たしていないのでメインロープをしっかり掴んだ状態でずらしてください)

カラビナに近づきすぎたクレイムハイストを下に下げた状態

以上のような作業が必要なので「バイクを一気に引き上げる」というよりも「数センチ引き上げる→クレイムハイストを再セットする」といったちょっとずつバイクを引き上げる形になります。

以上が1/3システムを使ったバイクの引き上げ方法でした!

まとめ

実際に僕も過去に林道でコケてしまって1mほど下の沢にバイクが落下、友人と二人で必死になって引っ張り上げた経験があります。その時に今回紹介したロープワークを知っていたらもっと簡単に引き上げられたかもしれません。

ロープワークは記事で読んだり動画で見ただけでは、いざという時にほぼ使う事が出来ない事が多いです。

普段から練習することが大事なのでロープを手に持って実際にやってみならがら身につけてくださいね。

以上です!

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